それはスポーティでゴージャス ベントレー 新型ベンテイガの最高峰グレード「スピード」で初夏の長野へ

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ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗
ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗全 29 枚

海外出張が難しくなって以来、私の仕事上の“スペシャリテ”は間違いなく長距離インプレッションになった。何せ週に一度は東京から自宅のある京都まで、もしくはその逆を新型車、時にはクラシックカー、で走るという生活を、もうこの一年以上に渡って続けている。

ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗

そんなわけで逆に普段のテストドライブは極力、近場で済ませたい。そうそうクルマばかりに乗っていられないからだ。ところが具合の悪いことに、折角テストするならばやはり遠くまで走らせてみたいと思うモデルが時折現れるから困ったものだ。そのタイミングが京都行きと重っていれば良いのだけれど、そう毎度、私の都合に合わせて周りのスケジュールは決まらない。

長時間付き合っても飽きそうにない 否、ずっとここで過ごしたい気分に

今回もまさにそんなケースだった。ベントレーのSUV『ベンテイガ』の新型が登場し最高峰グレードの「スピード」が早くも上陸。登録されたばかりの個体を存分に試して良いという絶好の機会を得たのだが、あいにく京都へ戻るタイミングではなかった。だからと言って、いつものように東京から箱根往復の試乗では勿体ない。折角のスピードなのだ。どこか遠くまで一気に連れて行ってほしい。そんな風に思わせる魔力のようなものが備わっている。ブランドにも、ネーミングにも、そしてモデルそのものにも。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 タイヤサイズ 285/40ZR22ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 タイヤサイズ 285/40ZR22

都内で受け取ったベンテイガ スピードは乗り手をロングドライブへと誘ってやまないオーラを放っていた。深く鮮やかなモロッカンブルーのボディ色に吸い込まれるようにしてコクピットに落ち着いてみれば、インテリアはシックなベルーガのレザーハイドと、ベンテイガでは珍しいアルカンターラの組み合わせで、ところどころがコントラストカラーのスプリット仕立てになっている。スポーティだがゴージャス。これがスピードの特徴だ。なるほど長時間付き合っても飽きそうにない。否、ずっとここで過ごしたい気分になった。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗

目的地として選んだのは長野県。新緑の季節だ。緑に囲まれた峠道をベンテイガで走ったり、そこから高度を上げるにしたがって世界が徐々に広がっていく様を楽しんだり、という情景を思い出して選ぶ。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗

100km/h巡航など、それはまるでオペラ歌手の鼻歌にすぎない

そろそろ以前のように道が混み合い始めた都内を抜け、中央高速へとノーズを向けた。ベンテイガの魅力の一つとしてグランドツーリング性能を挙げたい。クルージング時のエンジン回転数が低ければ低いほどGTに向く。ベンテイガ スピードの6リットルW12ツインターボエンジンは8速100km/h巡航で1300回転も回らない。5000回転で最高出力635psを発揮し、900Nmもの最大トルクに至っては1750回転から早々に発揮するという世にも勇ましい12気筒エンジンからすれば、100km/hでの巡航などオペラ歌手の鼻歌みたいなものだろう。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 6リットルW12ツインターボエンジン(最高出力635ps、最大トルク900Nm)ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 6リットルW12ツインターボエンジン(最高出力635ps、最大トルク900Nm)

重量をほとんど感じさせず、レールの上を転がるようなクルーズフィールだ。重めのアクセルペダルを強く踏み込んだ時の空間ごと押し出されるかのような加速フィールを一度味わっておけば、不思議とそのあとは気分も落ち着き、たとえ後方から煽られても、お先にどうぞと道を譲る余裕ができた。相手にしなくて良いと思わせるだけの余裕が、ドライブのリスクから乗り手を遠ざけてくれる。伝統あるハイエンドブランドでしか到達できない、一つの安全性であろう。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗

W12のフィールは極めてスムース リニアリティ溢れる心地良いドライバビリティ

最大トルクに達するまでの回転域で十分その走りに満足してしまえるのは、そんな領域においてもW12エンジンのフィールを極めてスムースに感じることができるからだ。あまりの滑らかさでゾクゾクしてしまう。ボディ骨格の強靭さとサスペンション制御の巧みさが、リニアリティ溢れる心地良いドライバビリティを生んでいるのだった。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗

流れに身を任せて走ってきたというのに長野があっという間に近付いてきた。所用時間は距離並だが、早く着いてしまいそうな気分になる。よくできたGTは精神的にも速い。高速クルージングを名残惜しみつつ、インターを降りた。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 西川淳ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 西川淳

一般道ではフロントアクスルの確かな動きと確実な制動フィールが意のままのドライビングをアシストしてくれる。だから、2.5トンを超える巨体は必要以上に大きく感じさせない。見知らぬ道が少しくらい狭くなっていっても、心細く感じることはない。かえって「どんとこい、走り抜けてやるぞ」などという勇ましい気持ちにさえなった。そんな勇気を与えてくれることもまた、確かな性能の持ち主であることの証というものだ。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗

ベントレーに相応しい、そこは“幸福”をもたらす“ルレ・エ・シャトー”加盟の秘境の温泉宿

目指したのは松本市内から山間へ30分ほど進んだ渓谷沿いの「扉温泉 明神館」という、まさに秘境の宿だ。標高はすでに1000mにも及んでいて、ベンテイガの窓をおろすと6月だというのにちょっとひんやりとした風が流れ込んでくる。子供のように手を伸ばしたい気分になった。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 扉温泉明神館ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 扉温泉明神館

本当にこんなところに宿があるのだろうか。しかもかの「ルレ・エ・シャトー」加盟のグルマンな宿が?いや、そもそも田舎の宿=「レ・ルレ・ド・カンパーニュ」が組織の母体だったから、このあたりこそ正に当てはまるというわけか。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 扉温泉明神館 エントランスベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 扉温泉明神館 エントランス

宿が見えてきたと思うと建物はずいぶん先だというのにスタッフの笑顔に出迎えられた。誘導に従ってエントランスまでベンテイガを寄せる。そこから先には、東京から長野までのベンテイガ スピードによるドライブと同じくらいに極上で、けれども今度は自らの身体ひとつで味わう“幸福の道”がチェックアウトのその瞬間まで続いていたのだった。ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 扉温泉明神館 2021年春、然シリーズの新しい部屋「然 SPA Living」が誕生ベントレー 新型ベンテイガ スピード 試乗 扉温泉明神館 2021年春、然シリーズの新しい部屋「然 SPA Living」が誕生

撮影協力:扉温泉明神館

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西川淳|自動車ライター/編集者
産業から経済、歴史、文化、工学まで俯瞰して自動車を眺めることを理想とする。高額車、スポーツカー、輸入車、クラシックカーといった趣味の領域が得意。中古車事情にも通じる。永遠のスーパーカー少年。自動車における趣味と実用の建設的な分離と両立が最近のテーマ。京都大学精密機械工学部出身。

《西川淳》

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