【ホンダ ヴェゼル 新型試乗】派手なドヤ顔も「あり」と思わされる…岩貞るみこ

ホンダ ヴェゼル 新型
ホンダ ヴェゼル 新型全 13 枚
アメリカを感じさせる大胆なドヤ顔である。それが嫌味にならず絶妙なバランスで品よくまとまっているのは、うまいなあと思う。

迫力のある顔つきと広がり感のあるスタイルで大きく見えるけれど、全長は4330mmと控えめ。横幅も1790mmと、1800mm越えが当たり前になりつつあるSUVのなかにあって膨らませることを思いとどまった判断はうれしい。


全長は旧型と同じだけれど、後席の膝もとは35mm広くなっている。その後席、天井がやや窮屈か?と思うけれど(私の身長は170cm。座高は不明)、全高を1590mmに抑え、かつ、最低地上高を195mm(「Z」のFF)しっかり確保し、ラフロードを走っても腹打ちしにくくしたことを考えると上出来だと思う。

街乗りとロングドライブの両立を期待されるヴェセルに於いて、「e:HEV」は最高の武器だろう。モーターとエンジンのハイブリッドは、まず燃費がよくてロングドライブ向き。そして、ハイブリッドにありがちな「今モーターからエンジンに替わりましたよ」となんとなく伝わってくる違和感が極めて少ないないうえ、アクセルもブレーキも操作感が自然なので、ストップ&ゴーが多い街中走行でも心の疲労感がないのだ。


ボディサイズから、もっとひらひらしたハンドル感を想像したいたのだが、手応えはかなりしっかりしている。コーナーを攻めるように走らなくても、高速道路上でちょいっとハンドルを切っただけで安心感が伝わってくる。ボディ剛性が高いことも、この安心感を生み出す要素なのだろう。

この派手なドヤ顔のクルマ、私世代の女性はちょっと乗りにくいわ……と最初は思っていたけれど、サイズも乗り心地もしっくりなじむ。試乗が終わるころには、「あり」と思わされていて、なんだかちょっと悔しい。



■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。最新刊は「世界でいちばん優しいロボット」(講談社)。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
  2. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  3. ホンダ『ヴェゼル』、新グレード「RS」先行予約開始…10月発売へ
  4. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  5. 顔が激変! BMWの最小SUV『X1』改良新型、ノイエクラッセ導入へ…プロトタイプを初スクープ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る