ジープにEV、アルファロメオに「eモデル」…ステランティスが新電動化戦略を発表

2025年までに300億ユーロ以上を電動化とソフトウェア開発に投資

2026年までにEVの所有コストを内燃エンジン車と同等に

4種類のEV向けプラットフォームを14ブランドで使用

ジープ・ラングラー がベースのEVコンセプトカー「マグニートー」
ジープ・ラングラー がベースのEVコンセプトカー「マグニートー」全 35 枚

ステランティス(Stellantis)は7月8日、「EVデー2021」を開催し、新たな電動化戦略を発表した。

写真:ステランティス傘下の主要ブランドの電動モデル(コンセプトカー含む)

2025年までに300億ユーロ以上を電動化とソフトウェア開発に投資

ステランティスは、低排出ガス車(LEV)のマーケットリーダーになることを目指している。この目標を実現するために、ステランティスは2025年までに、300億ユーロ以上を電動化とソフトウェア開発に投資する予定だ。

ステランティスの電動化ロードマップは、バリューチェーン全体を網羅している。EV向けバッテリーの調達では、2025年までに130GWh以上、2030年までに260GWh以上の容量を確保することを目指す。EV向けバッテリーに関しては、ヨーロッパに合計5つの大規模バッテリー工場「ギガファクトリー」を建設する計画だ。

調達戦略に加えて、ステランティスの技術的専門知識と製造の相乗効果により、バッテリーのコストを抑える。EV向けバッテリーパックのコストは、2024年までに40%以上、2030年までにさらに20%以上削減することを目標としている。バッテリーのリサイクルを通じて、バッテリーのライフサイクルの価値を最大限に引き出すことも目指していく。

2026年までにEVの所有コストを内燃エンジン車と同等に

2026年までに、EVの総所有コストを内燃エンジン車と同等にすることを目標としており、手頃な価格のEVを、市場に投入することを重視している。

14のブランドはそれぞれ、クラス最高のフル電動ソリューションを提供し、各ブランドのDNAを強化する方法で電動化を促進することに取り組んでいる。各ブランドの電動化へのアプローチとしては、例えば、アバルトは「人を熱くするが、地球の温暖化は防ぐ」、アルファロメオは「2024年からアルファロメオはアルファeロメオ(電動化)に」、シトロエンは「シトロエン・エレクトリック。すべての人に幸福を」、フィアットは「すべての人にとってグリーンに」、ジープは「ゼロエミッションフリーダム」、プジョーは「持続可能なモビリティを質の高い時間に変える」を掲げている。

航続と急速充電は、EVが広く消費者に受け入れられるためのカギとなる。ステランティスは、1回の充電で500~800kmの航続を可能にするEVと、バッテリーの充電速度が毎分で航続32kmぶんというクラス最高の高速充電機能で、この課題に対応していく。

4種類のEV向けプラットフォームを14ブランドで使用

ステランティスの14ブランドの電動車両の基礎となる4種類のEV向けプラットフォームを導入する。これらのプラットフォームは、全長や全幅を変えられる高いレベルの柔軟性や、部品の共有を考慮して設計されており、各プラットフォームが年間最大200万ユニットを生産し、さらなるコスト削減を進める。

4つのプラットフォームは、「STLAスモール」が航続最大500km、「STLAミディアム」が航続最大700km、「STLAラージ」が航続最大800km 、ジープ向けの「STLAフレーム」が航続最大800kmを目標にしている。

EVパワートレインには、モーター、ギアボックス、インバーターを一体設計した電気駆動モジュール「EDM」を3種類用意する。これらのEDMはコンパクトで柔軟性があり、前輪駆動、後輪駆動、全輪駆動、プラグインハイブリッド車の「4xe」用にカスタマイズできる。プラットフォーム、EDM、高エネルギー密度バッテリーパックの組み合わせにより、効率、航続、充電においてクラス最高のパフォーマンスを備えた車両を実現していく。

ハードウェアのアップグレードと無線によるソフトウェアの更新のプログラムでは、プラットフォームの寿命をさらに10年延ばすことを狙う。ステランティスは、各ブランドに固有の特性を維持するために、ソフトウェアと制御システムを自社開発する。

ステランティスのカルロス・タバレスCEOは、「ステランティスの誕生から6か月、電動化を加速していく。自動車業界をリードし、情熱に火をつける電動車両を提供するための能力を備えている」と述べている。
ステランティス(Stellantis)は7月6日、英国のエルスメアポート工場を改修し、グループ初のEV専用工場にすると発表した。ステランティスは同工場に1億ポンドを投……

《森脇稔》

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