ポールスター初のEVを476馬力に強化、高性能コンセプト発表…グッドウッド2021

最大出力408hpの「ロングレンジ・デュアルモーター」がベース

ポールスターのCEOのアイデアに触発されて開発

足回りは高性能PHV『ポールスター1』と共通仕様に

ポールスター2 の高性能コンセプトカー(グッドウッド2021)
ポールスター2 の高性能コンセプトカー(グッドウッド2021)全 10 枚
ボルボカーズ傘下の高性能車開発メーカーのポールスターは7月8~11日、英国で開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、ブランド初のEVセダンの『ポールスター2』(Polestar 2)の高性能コンセプトカーを初公開した。

◆最大出力408hpの「ロングレンジ・デュアルモーター」がベース

ポールスターの第1号車が、高性能PHVクーペ『ポールスター1』だった。続くポールスター2は、ポールスター初のピュアEVで、テスラ『モデル3』などと競合するミッドサイズEVスポーツセダンとなる。ポールスター2は「プレミアムな5ドアファストバックEV」をテーマに開発。車台は、ボルボカーグループの「CMA」(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)プラットフォームがベースとなる。

ポールスター2の最強グレードが、「ロングレンジ・デュアルモーター」だ。EVパワートレインは、前後にそれぞれモーターを搭載し、4輪を駆動する。2つのモーターは合計で、最大出力408hp、最大トルク67.3kgmを引き出す。強力なツインモーターにより、0~100km/h加速5秒以下の性能を発揮する。27個のモジュールで構成されるバッテリーパックは床下にレイアウトされ、蓄電容量は78kWhだ。1回の充電での航続は、最大480km(WLTPサイクル)の性能を備えている。

◆ポールスターのCEOのアイデアに触発されて開発

ポールスターは、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて、ポールスター2の高性能コンセプトカーを初公開した。この実験的なコンセプトEVは、EVファストバックのデザインと性能の可能性の限界を引き上げたいと考える、ポールスターのトーマス・インゲンラートCEOのアイデアに触発されて、開発されたという。

ロングレンジ・デュアルモーター グレードをベースにしながら、EVパワートレインのツインモーターを強化した。2つのモーターは合計で、最大出力476hpを獲得する。これは、ベース車両の408hpに対して、68hpの強化にあたる。

エクステリアには、専用デザインの前後バンパーが装備された。スノーマットと呼ばれる白いボディには、マグネシウムマットレーシングストライプ、専用フロントグリル、グロスブラック仕上げのドアミラーが装備される。バンパーとサイドスカートには、アクセントを追加した。ポールスター1と共通デザインのホイールは、グロスブラックのデュアルトーン仕上げとしている。

◆足回りは高性能PHV『ポールスター1』と共通仕様に

モーターの強化に合わせて、足回りには、ポールスター1のブレーキとタイヤによるアップグレードや、サスペンションの再チューニングが行われた。これにより、ハンドリング性能が向上しているという。

トレッドはプラス10mmとし、車高は30mm低くした。ワイドなホイールアーチが取り付けられており、ポールスター1の21インチホイールと曙ブレーキ製の6ピストンフロントブレーキが装着された。ポールスター1と共通のタイヤは、275/30R21サイズのピレリ「Pゼロロッソ」を履く。

スプリングは、ベース車両と比較して、フロントで80%、リアで40%強化されている。調整可能なオーリンズ製の「DFV」ダンパーは、約30%剛性の高いオーリンズスリーウェイパフォーマンスダンパーにアップグレードされた。剛性をさらに高めるために、ボルボ『S60 ポールスター・エンジニアード』用のカーボンファイバー製フロントサスペンションストラットバーが取り付けられた。特注のリアストラットバーも追加されている。

《森脇稔》

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