VWグループ、EV普及を加速…電池生産と充電インフラを強化

ドイツなど欧州6か所に大規模バッテリー工場を建設

スペインをバッテリーと新型EV生産の戦略拠点に

北米や欧州で公共充電インフラの強化に乗り出す

フォルクスワーゲン ID.4 GTX
フォルクスワーゲン ID.4 GTX全 10 枚

フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は7月14日、EVの普及に向けた動きを加速するために、バッテリーの生産と充電ネットワークを強化すると発表した。

【画像全10枚】

独自のバッテリーテクノロジー、充電インフラ、エネルギーサービスは、新しいモビリティの世界における重要な成功要因になるという。フォルクスワーゲングループは、電力関連のビジネスを2030年までに中核事業とし、二本の柱である「バッテリーセルとシステム」と「充電とエネルギー」は、新しく創設された「テクノロジー」部門で統合する計画だ。

フォルクスワーゲングループは、新しいパートナーシップを確立し、原材料からリサイクルまで、すべてに取り組むことにより、適切に管理されたバッテリーサプライチェーンを構築することを目指している。その目標は、バッテリーを製造するために、最も持続可能で費用対効果の高い方法として、バッテリーバリューチェーンのクローズドループを実現することにある。

ドイツなど欧州6か所に大規模バッテリー工場を建設

フォルクスワーゲングループは、この目標を達成するために、バッテリーの性能を引き上げ、複雑さを軽減している。2030年までにコストを最大50%削減し、グループ内の車両への搭載率で最大80%が可能な統一規格のバッテリーセルフォーマットを導入する。2030年までに、ヨーロッパ内に総生産能力240GWhの6つの大規模バッテリー工場「ギガファクトリー」を建設することで、バッテリーの安定供給を目指す。

スウェーデン・シェルレフテオーに建設される最初の工場は、ノースボルトによって運営される。フォルクスワーゲングループは、ノースボルトに5億ユーロを追加投資し、2023年の生産開始に向けてノースボルトと協力していく。

フォルクスワーゲングループは7月13日、ドイツ・ザルツギッターに2番目のギガファクトリーを建設するため、中国の電池メーカーの「Gotion High-Tech」と、2025年に生産を開始するためのテクニカルパートナー契約を締結した。このドイツの工場において、ボリュームセグメント向けの統一規格のセルを生産するために、両社は協力する。

スペインをバッテリーと新型EV生産の戦略拠点に

フォルクスワーゲングループは、3番目のギガファクトリーとして、スペインを電動化の戦略的柱にすることを目指している。スペインに本拠を置くグループ傘下のセアトと協力して、電気自動車のバリューチェーン全体を構築することを検討している。より大規模な変革プログラムの一環として、ローカライゼーションにより、スペインでのEV生産計画のためのバッテリー供給が確保されるという。

フォルクスワーゲングループは、戦略的パートナーとともに、このギガファクトリーの立ち上げを検討している。2020年代末の最終拡張段階では、このファクトリーで年間容量40GWhを実現することを目標としている。

また、フォルクスワーゲングループは、2025年からスペインで、小型EVファミリーを生産する予定だ。最終的な決定は、市場の要件と補助金によって、変動する可能性があるという。

北米や欧州で公共充電インフラの強化に乗り出す

フォルクスワーゲングループは、ハードウェアの充電からエネルギー管理サービスまでのワンストップソリューションを、顧客に提供する予定だ。最終的には、充電とエネルギーのシステム全体を構築し、顧客にとって利便性の高い充電サービスを確立し、さらなるビジネスチャンスを生み出すことを想定している。これらのテクノロジーとサービスは、フォルクスワーゲングループの中核事業に位置付けられる。

さらに、フォルクスワーゲンは、中国の「CAMS」や米国の「Electrify America」など、成功を収めたグループ イニシアチブに基づいて、アジア、ヨーロッパ、北米の公共充電インフラを強化する予定だ。

フォルクスワーゲングループの子会社のElectrify Americaは7月13日、米国とカナダの充電インフラを現在の2倍弱に増やし、2025年までに 1万か所の充電ポイントを備えた合計1800の急速充電ステーションを展開する計画を発表した。このインフラ拡張により、最大出力150kWと350kWの充電器の展開が加速し、北米でより多くのEVを販売できる道が開かれるという。

同時に、グループはヨーロッパの顧客に、利便性の高い充電を提供するための新しいパートナーシップを、BP、Iberdrola、Enel Xなどと締結した。フォルクスワーゲングループとEnel Xは7月13日、イタリアでEVの普及を促進するための合弁事業を立ち上げると発表した。この合弁事業では2025年までに、イタリア全土で3000を超える最大出力350kWの充電ポイントを備えたハイパワー充電(HPC)ネットワークインフラを所有・運用する予定だ。

なお、フォルクスワーゲングループは、ヨーロッパ全体に1万8000か所、中国に1万7000か所、米国とカナダに 1万か所のHPCポイントを設置する予定、としている。

《森脇稔》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『スカイライン』新型が12月公開へ! 開発期間を半減、“日産復活の象徴”はどうなる?
  2. ヤマハ『XSR900』を「USインターカラー」に変身! ワイズギア、外装セットを限定発売 価格は29万9200円
  3. フォルクスワーゲン、新型EV『ID.ティグアン』を世界初公開へ エンジン車のティグアンも併売
  4. コメリの洗車用「デカスギドライクロス」に“片面仕様”登場! 絞りやすさと吸水力を両立
  5. BMW 3シリーズ 新型、9月30日デビューへ…第8世代は内燃エンジン全車がハイブリッドに
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【全文PDFプレカン】日産自動車 長期ビジョン発表会
  2. タイ矢崎電線のアルミ新工場がタイに完成、生産量3倍に増強…送配電網・自動車向けに対応
  3. [Key Person Interview]圧倒的な地の利を活かすラストワンマイルの担い手…駅レンタカーシステム代表取締役社長小堀明夫氏
  4. インド国産化の進め方、事業の核の築き方【インド・新自動車大国の素顔】
  5. 【セミナー見逃し配信】※プレミアム・法人会員限定 欧州自動車産業の次の一手、欧州の現場で何が起きているのか~EV減速局面・SDV/AIへの移行・中国勢の浸透~
ランキングをもっと見る