【VW ゴルフ 新型試乗】いい道具は人を成長させてくれるのだ…岩貞るみこ

VW ゴルフ 新型(eTSI スタイル)
VW ゴルフ 新型(eTSI スタイル)全 8 枚

しゅっとした顔になった『ゴルフ』。急に洒落こんで垢ぬけたと思ったら、インテリアはさらにとんでもないことになっていた。デジタル化の波はゴルフにも押し寄せ、一気に飲み込んでいたのである。

VW ゴルフ 新型(eTSI スタイル)VW ゴルフ 新型(eTSI スタイル)
すっきりしすぎるほど簡素化されたセンターコンソール。これまでどこのメーカーも、存在感を示すようにスタートスイッチは丸く仕立てていたのに、今回は四角にデザインされてほかの操作系パーツと足並みをそろえるように一列に並べられている。縦に並んだそれらの中央には、申し訳なさそうに頭をちょこんと出したシフトレバー。出っ張っちゃってごめんなさいねと言わんばかりだ。

ヘッドライトのオンオフも、ちょいっとタッチするように操作するし、エアコンもすべてタッチ式。指ですいすいとなでるように操作するやり方は、うまくはまればいいけれど、慣れない試乗車では空振りすることも多い。

VW ゴルフ 新型(eTSI スタイル)VW ゴルフ 新型(eTSI スタイル)
使いこなせずかっこ悪い自分に苦笑してしまうものの(オーナーになれば、きっと大丈夫)、ただ、このインテリアに囲まれていると、アナログ世代の私でも急にアップデートできた気分になる。いい道具は人を成長させてくれるのだ。

走りも期待を裏切らない。今回は、1.5リットルのeTSIエンジンに試乗したのだが、モーターがアシストする発進はなめらかで、絶妙な力強さで加速していく。アイドリングストップからの再始動も楚々としてこなし、なんだこの華麗な身のこなしはと思わざるを得ない。

VW ゴルフ 新型(eTSI スタイル)VW ゴルフ 新型(eTSI スタイル)
そして足。路面のギャップを乗り越えても見事に吸収してなにごともなかったかのように走っていく。ゴルフがこんなにしなやかでいいのか。ドイツの大衆車は質実剛健が売りではなかったのか?

ゴルフという名前がついていなかったら、すでに別次元のクルマだといえる。ゴルフは色気がなくてちょっとねえと思っていた人も、これなら納得するはずである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。最新刊は「世界でいちばん優しいロボット」(講談社)。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 三菱『デリカD:5』ついにフルモデルチェンジへ! 車名は「D:6」!? 2025年内発表か
  2. 初の電動化、6気筒エンジン復活など話題満載!ポルシェ『911』最新世代「6モデル」を一挙スクープ
  3. メルセデスAMG GT 新型登場、高性能ラグジュアリーモデルの魅力とは?[詳細画像]
  4. 日産『キャシュカイ』改良新型...日本のテイストを取り入れたデザインに[詳細画像]
  5. 総合商社恐るべし!? 伊藤忠がビッグモーター新会社へ社長・幹部ら50人超派遣[新聞ウォッチ]
  6. [VW ゴルフ 50周年]第5世代は自信作、品質と快適性でクラスを超えた?
  7. 「アルファード」フォロワー続々! 北京モーターショーで見た「衝撃の高級ミニバン」10選
  8. [VW ゴルフ 50周年]第6世代は安全性とハイテクが売りだった
  9. 【マツダ MX-30 ロータリーEV 新型試乗】走行レンジは900km!他のモデルでは叶えられない「面白い選択肢」…河村康彦
  10. ポルシェの売上高と営業利益、過去最高を達成 2023年通期決算
ランキングをもっと見る