東京2020オリンピック関係車両の事故・交通違反多発、“当て逃げ”も[新聞ウォッチ]

首都高(イメージ)
首都高(イメージ)全 3 枚

首都高速ではマイカーなどの一般車の通行料金を1000円も上乗せして東京2020オリンピックの大会関係車両を優先させる「五輪ファースト」とはいえ、いくらなんでも「当て逃げ」は許される行為ではない。

東京都内の首都高速道路で、東京五輪のボランティア男性が運転する大会関係車両が車2台に相次いで追突し、そのまま走り去ったことが、警視庁への取材で分かったという。

きょうの各紙が社会面で「五輪車両当て逃げか」「2台に追突側面にも衝突、大破したまま『送迎優先』」(毎日)などのタイトルで報じている。

記事によると、追突事故を起こした車両は、ボランティアの50代の男性会社員が運転。8月1日午後6時ごろに外壁に接触後、前方のトラックと軽ワゴン車に相次いで追突。外壁には複数箇所にぶつかった痕跡があり、車に追突した後にも接触したとみられるという。その車両には、大会関係者1人を都内から千葉県内に送る途中で、車体前部が壊れた状態でも10数km走行し、首都高を降りた千葉県内で県警に職務質問を受けたようだ。

男性は警察に「オリンピックのスタッフを送ることを優先した」と話していたそうだが、運転免許証取得の講習でも、事故に遭遇したドライバーは直ちに警察へ連絡するとともに、負傷者がいる場合は救護の対応にあたるのが当然の義務とされる。それが現場を離れて“逃走”するとは言語道断で五輪車両だから許されることではない。

警察当局では悪質な当て逃げとみて道交法違反(事故不申告、救護義務違反)の疑いで調べているようだが、追突された軽ワゴン車に乗っていた都内在住の50代と20代の女性2人は、けがをして病院に運ばれたという。

一方で、毎日によると、大会関係者が絡む交通事故は、五輪開催以降、この当て逃げを含めて76件も発生。事故以外でも交通違反が28件確認されているという。
トヨタ自動車では、今回の大会に3700台もの車両を提供しているそうだが、「安全・安心」の大会を標榜しているだけに、ボランティアドライバーの相次ぐ違反行為には悲嘆にくれるばかりだろう。

2021年8月3日付

●東南アジア感染増企業に影、日系工場操業停止、駐在員が緊急帰国(読売・5面)

●「地域航空再編と一線」スカイマーク社長「人員削減考えず」(読売・5面)

●五輪関係車両が当て逃げの疑い、首都高、2人搬送(読売・27面)

●新型ランクル環境・防犯の新機能、ディーゼル復活・指紋認証を搭載(朝日・4面)

●白ナンバー車飲酒検査義務に、業務用千葉の事故受け、警察庁方針(朝日・27面)

●新車販売4.8%減、半導体不足影響、7月国内、前年比(毎日・7面)

●三菱電機また不適切検査、14~21年業務用空調4万台超(東京・7面)

●EV基幹装置主導権争い、業界勢力図、一変も(日経・1面)

●テスラ快走、特許に秘密、AI関連集中的に取得(日経・14面)

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る