世界の航空業界ワクチンで“格差”---赤字続くJALとANA、米デルタとアメリカンは黒字転換[新聞ウォッチ]

羽田空港(2021年5月)
羽田空港(2021年5月)全 3 枚

2021年4~6月期の決算発表がピークを迎えているが、国内と世界の航空会社を比べると、業績の回復力に大きな差が出てきたという。

日本航空(JAL)が発表した21年4~6月期の連結最終損益(国際会計基準)は579億円の赤字だった。好調な貨物輸送やコスト削減で赤字幅は前年同期(937億円の赤字)よりも縮小したが、旅客数は新型コロナ前の水準には回復していないようだ。

ライバルのANAホールディングス(HD)も21年4~6月期の連結最終損益は511億円の赤字(前年同期は1088億円の赤字)を計上。国内勢は最終赤字が続く一方、ワクチン普及が進む米国ではデルタ航空やアメリカン航空など米航空大手が最終黒字に転換したという。

きょうの各紙にも、朝日が「世界の航空大手明暗」とのメインタイトルで経済面のトップ記事として、「日本続く赤字観光向けを強化」「米進む接種黒字も」などと報じている。日経も同様に「世界の航空、回復力に差」。国際航空運送協会(IATA)によると、6月の国内線旅客規模は米国でコロナ前の19年6月に比べ85%まで回復したが、日本は32%の回復にとどまる。近距離が多い欧州の国際線の回復も31%だったという。

しかも米国勢は国内線の占める割合が大きく、デルタやアメリカンはコロナ前の19年12月期で旅客収入の7割を国内線が占め、同じくコロナ前でANAHDとJALの国内線は旅客収入の半分程度と指摘。このため、変異ウイルスの感染拡大で各国は入国規制などを緩められず国際線回復が遅れる見通しで、世界の航空業界では、国内線比率が高い米航空大手の優位が続く公算が大きく、コロナ後の世界の航空再編などでも主導権を握る可能性があるとも伝えている。

2021年8月4日付

●駅発「サブスク」続々、月額チケットでコーヒー・そば(読売・6面)

●ホンダNSX来年生産終了(読売・6面)

●日本航空赤字579億円、4~6月期、旅客は低迷、貨物は好調(読売・27面)

●車に閉じ込められたら「クラクションを」5歳死亡事故後、呼びかけ拡散(朝日・25面)

●半導体不足影響「上半期は続く」スバル(毎日・6面)

●記者の目、通学路の交通規制強化を(毎日・6面)

●五輪車両安全徹底を、警視庁、組織委に申し入れ(毎日・25面)

●太陽光、一転割高に、経産省発電コスト再試算、2030年目標(産経・2面)

●夏休み予算最低1世帯5万円に(東京・6面)

●日鉄、3期ぶり最高益に、今期最終3700億円、鋼材需要回復(日経・17面)

●スズキ「キャリイ」一部仕様変更(日経・33面)

《福田俊之》

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