アウトモビリ・ピニンファリーナ(Automobili Pininfarina)は8月4日、米国で8月12日に開幕する「モントレー・カーウィーク2021」において、EVハイパーカーの『バッティスタ』の量産モデルを初公開すると発表した。
アウトモビリ・ピニンファリーナは、イタリアのデザイン工房、ピニンファリーナの親会社であるインドの大手自動車メーカーのマヒンドラ&マヒンドラ(マヒンドラ)が立ち上げた新ブランドだ。その最初の市販車が、EVハイパーカーのバッティスタ。バッティスタとは、ピニンファリーナの創設者のバッティスタ・ファリーナ(Battista Farina)氏に敬意を表すネーミングとなる。
0~100km/h加速2秒以内で最高速は350km/h
EVパワートレインは、4個のモーターを搭載し、合計で最大出力1900hp、最大トルク234.5kgmを引き出す。パワフルなモーターが4輪を駆動し、トルクベクタリング機能も採用した。0~100km/h加速2秒以内、0~300km/h加速12秒以内、最高速350km/hの性能を発揮する。
また、5種類の走行モードが切り替えられる。5 つの走行モードは、「Calma」、「Pura」、「Energica」、「Furiosa」、「Carattere」だ。リチウムイオンバッテリーはセンタートンネルとシート後方に、T字型にレイアウトされ、蓄電容量は120kWh。1回の充電での航続は、およそ500km(WLTPモードによるシミュレーション)の性能を備える。バッテリーは急速充電に対応している。
ブレーキは、カーボンセラミックを使用する。ローター径はフロント、リアともに390mmだ。キャリパーは、フロントが6ピストンとした。リアには、エアブレーキ機能が備わる。アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ
カーボンファイバーとアルミの軽量構造
ボディ構造は、フルカーボンファイバー製のモノコックに、カーボンファイバー製ボディパネルを組み合わせる手法で軽量化した。車体の前後はアルミによる構造として、衝突時の衝撃を吸収する。
内装のデザインには、エレガントさを追求しながら、ドライバーが運転に集中できるインターフェースを取り入れた。ドライバー正面には、小型ディスプレイモニターがレイアウトされ、重要な情報を表示する。
コンパクトなステアリングホイールの両側には、ドライバーに向けた大型ディスプレイモニターを設置したデジタルコックピットを採用する。左側の画面で車両のダイナミクスとパフォーマンスをコントロールし、右側の画面でメディアとナビゲーションを操作する。ピニンファリーナによると、最小限のボタンとスイッチで、ドライバーが車と対話する方法を直感的に作り出しているという。アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ
量産第一号車はブラックのカーボン製ボディ
アウトモビリ・ピニンファリーナは、米国で8月12日に開幕するモントレー・カーウィーク2021において、バッティスタの量産モデルを初公開する予定だ。量産第1号車は、5台限定で生産される『バッティスタ・アニベルサリオ』のうちの1台となる。
量産第1号車のバッティスタ・アニベルサリオは、ブラックのカーボン製ボディをまとう。ボディ表面のカーボンファイバー独特のパターンと、ブラックグロスの精密研磨加工が施されたホイール「インプルソ・リム」が特徴だ。
さらに、バッティスタ・アニベルサリオには、フロントスプリッター、サイドブレード、ディフューザーを装備した。ユニークなカラーリングとツートンカラーの「フュリオサ(Furiosa)」パックを採用する。外装のカーボン製パーツはブラック仕上げ、内装のカーボン製パーツはアイコニカブルーで仕上げられる。
イタリアの「カンビアーノ・アトリエ」が手がけたインテリアは、ブラックのラグジュアリーレザーに、アイコニカブルーのアルカンターラを組み合わせる。アイコニカブルーのコントラストステッチも添えられる。キルティング加工の「ピロッタ」シートや、ピロッタ・カーボン製コンポーネントも装備している。アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ