ポルシェ『タイカン』に2022年型、日常走行での航続を延長…欧州発表

WLTP計測の航続には変更なし

スマホでリモート駐車操作が可能に

最新のPCMにグーグルの「Android Auto」を組み込む

1990年代の911のボディカラーが復活

ポルシェ・タイカン の2022年モデル
ポルシェ・タイカン の2022年モデル全 6 枚

ポルシェは8月25日、EVスポーツカーの『タイカン』(Porsche Taycan)の2022年モデルを欧州で発表した。

WLTP計測の航続には変更なし

2022年モデルでは、WLTP計測の航続に変更はないものの、日常的な走行下での航続の延長が図られた。航続の延長を達成するために、幅広い技術改良が施された。AWDモデルの場合、ノーマルモードとレンジモードでは負荷が少ない状況において、フロント電気モーターがほぼ完全に切り離され、電力が遮断される。

さらに、車両が惰性走行している時や停止している時には、前後アクスルに駆動力が伝達されない。この「電気フリーホイール」機能によって、抗力損失を低減する。モーターは、ドライバーがより多くの電力を必要とするか、運転モードを変更した場合にのみ、ミリ秒以内に再始動する。

2022年モデルでは、熱管理と充電機能もさらに改善された。「Turbo Charging Planner」を使用すると、高電圧バッテリーを従来よりも少し高い温度に維持できるようになる。これにより、より早く、より高い充電レベルで急速充電を可能にする。さらに、電気部品からの廃熱を、バッテリーの温度調節のために有効活用できるようにした。

スマホでリモート駐車操作が可能に

オプションの新しい「リモートパークアシスト」は、スマートフォンを使って駐車操作をリモート制御することができる。ドライバーがステアリングホイールを握る必要はない。並列や縦列の駐車スペースとガレージの両方に対応する。このシステムは、駐車スペースを自動的に検出し、車両の超音波センサーとカメラシステムを使用して駐車スペースを測定する。充分なスペースがある場合、ドライバーは車から降りて、「ポルシェコネクトアプリ」を使い、駐車プロセスを開始する。

ドライバーは、スマートフォンのアプリのボタンを押し続けながら、駐車プロセスを監視する。リモートパークアシスト機能は、車両の前後の動きのステアリングとコントロールを独立して行う。スマートフォンのボタンを離すと、すぐに駐車操作を停止する。

最新のPCMにグーグルの「Android Auto」を組み込む

2022年モデルには、最新の「ポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)」を搭載する。従来のApple 「CarPlay」に加えて、グーグルの「Android Auto」もPCMに組み込んだ。スマートフォンアプリを、PCMの画面や「Googleアシスタント」の音声コマンドで、操作できるようになった。

音声アシスタントの「Voice Pilot」は、日常の言語での指示もさらによく理解できるようになった。ナビゲーションシステムは、より迅速に計算し、関心のあるポイントのオンライン検索(POI)を使用し、その情報をより明確に表示する。レイアウトとオペレーティングシステム(OS)も改良された。センターディスプレイの左側に5つのメニューオプションが設けられ、アイコンを個別に配置できる。

1990年代の911のボディカラーが復活

2022年モデルでは、1990年代にポルシェが用意していたボディカラーを復活させた。例えば、964世代のポルシェ『911』に設定されていたボディカラーも、ポルシェエクスクルーシブマニュファクチュアのオプションとして選択できる。

2022年モデルのタイカンは、17種類の標準ペイントカラーに加えて、「Paint to Sample」や「Paint to Sample Plus」の色が利用できる。最初のオプションでは、65色の追加カラーが用意されており、ムーンライトブルーメタリック、アシッドグリーン、ルビースターレッド、リビエラブルー、ビオラメタリックなどが含まれている。

Paint to Sample Plusにより、顧客はボディカラーをほぼ完全に自由に選択できる、としている。

《森脇稔》

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