DSが次世代EV開発、航続は700km…2024年以降に登場へ

DS3クロスバックE-TENSEに続いてEVを拡大

新型DS4にEVバージョンを投入予定

次世代EVはステランティスの「STLAミディアム」車台がベース

次世代EVのバッテリーは蓄電容量が最大104kWh

DSの次世代EVのイメージ
DSの次世代EVのイメージ全 15 枚

DSブランドは8月30日、2024年以降の新型車をEVのみにすると発表した。

DSブランドは、2019年から電動化を戦略の中心に据えてきた。EVでは、『DS 3 クロスバック E-TENSE』、プラグインハイブリッド車(PHV)では、『DS 7 クロスバックE-TENSE』、『DS 9 E-TENSE』、『DS 4 E-TENSE』を設定している。

DS3クロスバックE-TENSEに続いてEVを拡大

DSの DS3クロスバックE-TENSEDSの DS3クロスバックE-TENSE現行のDSブランドのEVが、DS3クロスバックE-TENSEだ。同車には、最大出力136hp、最大トルク26.5kgmを発生するモーターを搭載する。0~50km/h加速3.3秒、0~100km/h加速8.7秒の性能を発揮する。

バッテリーは蓄電容量50kWhのリチウムイオンだ。1回の充電での航続は、欧州仕様車の場合、WLTPサイクルで320km、NEDCサイクルで430kmとした。

充電は、三相型11kW充電ウォールボックスで、フル充電まで5時間だ。出力100kWの急速充電を利用すれば、バッテリーの8割の容量を30分で充電できる。ドライブモードは3種類だ。航続を最大化する「エコ」、トルクが即座に増加する「ノーマル」および「スポーツ」が用意される。フォーミュラEのノウハウを応用した2種類のエネルギー回生システムも採用する。「ブレーキ」モードでは、回生ブレーキが強めに作動する。

新型DS4にEVバージョンを投入予定

DSの新型 DS 4DSの新型 DS 42020年の欧州新車販売では、DSの全販売の30%が電動モデルだった。このおかげで、1台あたりの平均CO2排出量は83.1g/kmと、最もCO2排出量が低いブランドに。DSは、ヨーロッパを代表するマルチエネルギーブランド、と自負する。

DSの電動化戦略は、高い効率、ダイナミズム、洗練さを顧客に提供することを目的にしている。また、市街地中心部での自動車の使用に関して、より厳しい規制が導入されても、移動の自由が継続されることを目指していく。

DSブランドは、2024年以降の新型車をEVのみにする。まずは、新型『DS4』のEVバージョンを投入する計画だ。次にブランドの新しいデザイン言語を発表し、ステランティスの「STLA ミディアム」プラットフォームをベースにした次世代EVプロジェクトに着手する。

次世代EVはステランティスの「STLAミディアム」車台がベース

DSの次世代EVのイメージDSの次世代EVのイメージ「STLA」プラットフォームは4種類が用意される。「STLAスモール」は航続500km、STLAミディアムは航続700km、「STLAラージ」は航続800km、「STLAフレーム」は航続800kmを想定している。

パワートレーンには3タイプの「EDM(エレクトリック・ドライブ・モジュール)」を開発し、それぞれがモーター、ギアボックス、インバーターで構成される。いずれのEDMもコンパクトで柔軟性が高く、拡張も容易という。また、全てのEDMがFF、FR、AWD、「4xe」のすべての駆動方式に対応する。

4タイプのプラットフォームと3タイプのEDMに高密度バッテリーを組み合わせることによって、ステランティスの電動車両は効率性、航続、充電スピードのいずれもベスト・イン・クラスになる、と自負する。

次世代EVのバッテリーは蓄電容量が最大104kWh

DSブランドの次世代EV は、蓄電容量が最大104kWhの大容量バッテリーを搭載する。1回の充電での航続は、最大で700kmに到達する見通しだ。この次世代EVは、DSブランドの顧客に最適なテクノロジーを備えているという。

このパワーユニットの開発に加えて、DSブランドは、ステランティスが行うアプローチの一環として、自動車産業のCO2排出量の削減に取り組む。革新的な素材の開発を通じてエネルギー転換に関与することを目指して、より野心的な研究を続けている。

DSブランドのベアトリス・フシェCEO は、「自動車業界は、前例のない変化を経験している。DSは電動化のパイオニアとして、戦略の中心が電動化になるこの動きを予想していた。研究開発をスピードアップして、新型EVを開発していく。2024年から形になる大胆な計画だ」と述べている。

《森脇稔》

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