メルセデスベンツ Gクラス にEV版、『EQG』発表…IAAモビリティ2021に展示へ

2020年代の終わりまでに全モデルを電動化

Gクラスのデザインを維持しながらEVであることを明確化

各車輪の近くに4つの電気モーターが配置され個別に制御可能に

メルセデスベンツ・コンセプト EQG(IAAモビリティ2021)
メルセデスベンツ・コンセプト EQG(IAAモビリティ2021)全 15 枚

メルセデスベンツは9月5日、ドイツで開催したIAAモビリティ2021のプレビューイベントにおいて、『コンセプトEQG』(Mercedes-Benz Concept EQG)を初公開した。

コンセプトEQGは、メルセデスベンツ伝統のオフローダー、『Gクラス』のEVを示唆したコンセプトカー。市販バージョンの『EQG』は近い将来、ほぼこのままのデザインで登場する予定だ。

2020年代の終わりまでに全モデルを電動化

販売面で成功を収めているGクラスのルーツは、1979年にさかのぼる。40年以上の間、Gクラスはメルセデスベンツの高級オフロード車であり続けた。メルセデスベンツGクラスの外観は、1979年以来、大きく変化していない。Gクラスの歴史の中で、最大の技術的変化をもたらした2018年の大幅改良時にも、Gクラスらしいデザインが維持された。

1979年当時のGクラスが備えていた純粋に機能的なコンポーネントが、現在ではGクラスを象徴するスタイルの要素になっている。たとえば、独特のドアハンドルと特徴的な開閉音、ボディサイドの保護ストリップ、リアのスペアタイヤ、フロントウインカーなどだ。

メルセデスベンツは市場の状況が許す限り、2020年代の終わりまでに、全モデルを電動化する準備ができているという。コンセプトEQGの市販バージョンのEQGも、その1台となる。

Gクラスのデザインを維持しながらEVであることを明確化

コンセプトEQGは、Gクラスのデザインの伝統に従い、ひと目でGクラスとして認識できることを目指した。スクエアなボディ形状はGクラス譲り。照明付きのストライプは、ボディサイドの保護ストリップを視覚的に際立たせる。ツートンカラーのボディは、上側がグロスブラック、下側が光沢アルミ仕上げとした。

コンセプトEQGのフロントには、現行Gクラス同様、丸いヘッドライトが採用された。内燃エンジン搭載のGクラスのフロントグリルは、濃いブラックのグリルに変更された。このブラックグリルには、照明付きの立体的な星がアクセントとしてあしらわれる。その周囲には、メルセデス-EQモデルに共通するブルーのリスパターンが配された。ブラックグリルの外側には、ライトストリップが付く。ドアミラーの丸い照明が、ヘッドライト周囲のデイタイムランニングライトとコーディネートされている。

22インチのポリッシュドアルミホイールは専用デザインとした。リアのスペアタイヤカバーに代えて、白いイルミネーションのアクセントが付いたボックスを装着する。そのデザインは、充電用のウォールボックスがモチーフだ。ボックスの中には、充電ケーブルなどを収納できる。

ルーフには、ハイグロスブラックのフラットルーフラックが付く。中央には「G」のロゴが配された。ルーフラックのフロント側には、白色LEDストリップが組み込まれており、オフロードでのサーチライトの現代的な解釈になるという。ルーフラックの後部には、赤いLEDストリップがレイアウトされている。

各車輪の近くに4つの電気モーターが配置され個別に制御可能に

コンセプトEQGは、デザインだけでなく、メカニズムもGクラスらしく、妥協のないオフロード車を目指した。頑丈なラダーフレームをベースにする。シャシーの設計は、Gクラスと同様、オフロードへの対応が重視された。フロントアクスルに独立懸架、リアにリジッドアクスルを採用しており、電動パワートレインを搭載するために、新開発された。

各車輪の近くに、4つの電気モーターが配置され、個別に制御できるため、オンロードとオフロードの両方で独自の走行特性を発揮するという。コンセプトEQGのオフロードリダクションは、2速ギアボックスによって作動し、Gクラスならではのオフロード性能を満たす、と自負する。

電動パワートレインの設計上の利点も、オフロードで生かされる。ラダーフレームに内蔵されたバッテリーにより、低重心を実現する。電気モーターは稼働時から実質的に最大トルクを発生するため、コンセプトEQGと市販バージョンのEQGは、大きな牽引力とコントロール性を備える。これは、急な斜面などの地形で有利なことが証明されている、としている。

《森脇稔》

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