【WRC】2021年11月のラリージャパン、開催を断念…復活初回大会はまたもや“1年先送り”に

2019年11月に開催された“プレ大会”「セントラルラリー愛知・岐阜 2019」の模様。
2019年11月に開催された“プレ大会”「セントラルラリー愛知・岐阜 2019」の模様。全 6 枚

11月11~14日に愛知・岐阜で今季の世界ラリー選手権(WRC)最終戦として開催予定だった「フォーラムエイト・ラリージャパン2021」の開催が断念された。ラリージャパン2021実行委員会が9月7日、発表した。

2004~08、10年に北海道で開催されて以来となるWRC日本戦(ラリージャパン)の復活は、またしても“1年先送り”となってしまった。愛知・岐阜での初開催にして“復活初回”となる大会は当初、2019年の実施が確実視される状況にあったのだが、WRC全体のカレンダー調整の動きのなかで2020年に先送りされ、その後はコロナ禍による2年連続の開催断念ということに。なんとも残念な状況が続いている。

今年の開催断念を伝えるリリースのなかでは、「公道を使用して地域のみなさまとともに一丸となって開催されるWRCの競技特性と、この先の国内における感染状況が今なお予断を許さないことをあわせて考慮し、この決定に至りました」との旨が記載されている。国際イベントの宿命ともいえる渡航制限を巡る問題が大きな課題であっただろうことも想像されるところだ。

ラリージャパン2021実行委員会会長 鈴木賢志氏のコメント
「フォーラムエイト・ラリージャパン2021が開催断念となり、楽しみにされていたみなさまには大変申し訳なく思っております。また、開催実現に向けて尽力いただいていたみなさまには、心より感謝申し上げます。このコロナ禍をなんとか克服し、2022年に日本の地でWRCが開催できるよう尽力してまいります」

実行委員会は開催関係者に対し、「開催申請中の2022年大会にも引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます」としている。なお、今年7月に発表された2022年のWRC開催国(開催ラリー)リストには日本の名が載っている。

2019年には“プレ大会”も開催されるなどしてきている、愛知・岐阜での“新生復活ラリージャパン”。今季は勝田貴元がトヨタのトップカテゴリーマシンでWRCにフル参戦(*)しており、サファリ戦ではWRC自己最高の2位となるなど、様々な意味で機運も盛り上がってきている。2022年こそは、愛知・岐阜でのWRCラリージャパン開催が実現することを祈りたい。

*9月8日、勝田が今季第9戦アクロポリス(ギリシャ、最終日9月12日)を欠場することがトヨタWRC陣営から発表された。勝田のコ・ドライバーが家族の緊急の事情により帰宅せねばならなくなったためで、タイミング的に別のコ・ドライバーを起用するのは難しく、勝田は急遽の欠場になったという。

《遠藤俊幸》

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