対前年比で赤字額が減少するも、コロナ前とはほど遠く…JR北海道の2021年度第1四半期収支・利用状況

今シーズンも運行を開始した、函館本線経由の臨時特急『ニセコ』。今回はリゾート車両の「ノースレインボーエクスプレス」が充当されている。同列車が走る札幌~函館間のうち、小樽~函館間は北海道新幹線の並行在来線としてJR北海道から分離されるが、鉄道としての存続は厳しい状況で、2021年度第1四半期は小樽~長万部間で赤字が拡大している。2021年9月9日、函館本線小樽~塩谷。
今シーズンも運行を開始した、函館本線経由の臨時特急『ニセコ』。今回はリゾート車両の「ノースレインボーエクスプレス」が充当されている。同列車が走る札幌~函館間のうち、小樽~函館間は北海道新幹線の並行在来線としてJR北海道から分離されるが、鉄道としての存続は厳しい状況で、2021年度第1四半期は小樽~長万部間で赤字が拡大している。2021年9月9日、函館本線小樽~塩谷。全 1 枚

JR北海道は9月8日、2021年度第1四半期(2021年4~6月)の収支状況と利用状況を明らかにした。

全般的には2020年度同期と比べて営業損失(赤字)が減少。その幅は北海道新幹線や札幌圏、帯広・釧路方面、函館方面、名寄方面への主要幹線が大半で、新千歳空港アクセスでの利用が増えた札幌圏がその半分以上を占めたという。

JR北海道が「赤線区」としている、輸送密度ワースト1の根室本線富良野~新得間とワースト2の留萌本線(深川~留萌)、輸送密度がワースト3~11の「黄線区」でも保線費用の減少や減便などで赤字が減少している。

また、赤・黄色線区を輸送密度で見ると、根室本線富良野~新得間、日高本線(苫小牧~鵡川)、石北本線新旭川~上川間、富良野線(富良野~旭川)を除いて、対前年度同期より増加している。

しかし、コロナ禍前の2019年度と比較すると、赤字額は全体で70億800万円の増加となっており、全線が赤字である状況からも脱していない。JR北海道にとってはまだまだコロナ禍の長いトンネルが続いている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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