ロータスの新型スポーツカー『エミーラ』、レーサー「GT4」発表…トヨタ製V6は405馬力

市販車は0~100km/h加速4.5秒未満で最高速は290km/h

エヴォーラGT4の成功を受け継ぐ

乾燥重量は1260kgに

エミーラGT4で世界のモータースポーツシーンに復帰

ロータス・エミーラ GT4
ロータス・エミーラ GT4全 15 枚
ロータスカーズは9月8日、『エミーラGT4』(Lotus Emira GT4)を欧州で発表した。新型スポーツカーの『エミーラ』のレーシングカーとなる。

◆市販車は0~100km/h加速4.5秒未満で最高速は290km/h

エミーラは、新しいロータススポーツカーアーキテクチャをベースに開発された。ロータス押出し結合アルミ製シャシーテクノロジーを使用している。

エミーラは、2つのガソリンエンジンから選択できる。テクニカルパートナーのメルセデスAMG製の2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンと、『エキシージ』と『エヴォーラ』で定評あるトヨタ製の3.5リットルV型6気筒ガソリンをスーパーチャージャーで加給したエンジンだ。それぞれがロータスによって調整され、ユニークで独特のキャラクターを生み出すという。

また、最大出力は365~405ps、最大トルクは43.8kgm。0~100km/h加速は4.5秒未満、最高速は290km/hの性能が目標として掲げられている。

◆エヴォーラGT4の成功を受け継ぐ

エミーラのレーシングカーのエミーラGT4は、公道とサーキットでの70年以上のロータスの革新の歴史の集大成、と位置付ける。ロータスのパフォーマンスGTレースにおけるエキサイティングな新時代の始まりを示しているという。

エミーラGT4は、プロジェクトパートナーのRMLグループと共同開発されている。市販車をベースにレースに対応させることは、ロータスのビジネスとブランドのあらゆる分野で行われている変革のもう1つのマイルストーンになるという。

最近のロータスのレーシングカーとしては、エヴォーラがベースの『エヴォーラGT4』がある。同車は、英国GT、ドバイ24時間、バルセロナ24時間、ヨーロッパGT、セパン12時間、ピレリワールドチャレンジなどのレースやチャンピオンシップにおいて、成功を収めてきた。

◆乾燥重量は1260kgに

英国ヘテルを拠点とするエンジニアリングチームは、卓越したダイナミクスと高速安定性を重視して、エミーラGT4を開発している。高度な複合素材を使用したボディワークにより軽量化を促進。トヨタのモータースポーツで実証済みの2GR-FE型3.5リットルV型6気筒ガソリンエンジンを搭載し、最大出力は405ps/7200rpmとなる。トランスミッションは、パドルシフト付きの6速シーケンシャル。市販車のエミーラの外装デザインをベースに、空力性能などの最適化が図られる。

ロータスのロードカーのほとんどすべてに、レーシングカーが開発されてきた。エミーラも例外ではない。それぞれの顧客のエミーラGT4は、最新の安全規制を満たすために軽量のモータースポーツコンポーネントと機器を使用してハンドビルドされ、公認のパフォーマンスマシンに仕上げられるという。乾燥重量は1260kgとした。

ロータスのレーシングカーでGTチャンピオンシップを獲得した開発ドライバーのギャバン・カーショウ氏が、エミーラGT4の走行テストを担当する。同氏は、「エミーラの新開発シャシーが、高性能レーシングカーの基本だ。エミーラGT4でロータスが世界のモータースポーツシーンに復帰することに、とても興奮している」と語る。

◆エミーラGT4で世界のモータースポーツシーンに復帰

世界のモータースポーツシーンへの復帰は、ロータスの変革の重要な柱という。2021年の初め、コンサルタント部門のロータスエンジニアリングは、F1世界チャンピオンのジェンソン・バトンが率いる「エクストリームE」レースチームの「JBXE」のテクニカルパートナーとなった。

ロータスエミーラGT4は、レーシングカーの開発の舞台となっている全長2.2マイルのヘテルテストコースで開催されるイベントにおいて、2021年後半に正式デビューする予定だ。なお、ロータスは、2022年シーズンに向けてエミーラGT4を限定生産し、世界の需要に合わせて2023年の生産を増やすことを計画している。

なお、ロータスのレースプログラムマネージャー、リチャード・セルウィン氏は、「RMLグループのチームと協力して、次世代のロータスGTカーのエミーラGT4が、レースで勝利を収めるパフォーマンスを発揮できるように努めてきた」と語っている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダが新型軽EV『N-ONE e:』を発売、航続295km、価格は269万9400円から
  2. 「今までのルノー車にはないデザイン」6代目となった新型ルノー『ルーテシア』、ファンの注目は“F1由来”の技術
  3. AE86レビン・トレノ、エンジン部品を復刻生産へ…トヨタGRヘリテージパーツプロジェクト
  4. 『GRスープラ』の後ろ姿が劇的に変わる! LEDテールランプ「Laser Style」が発売
  5. 日産フェアレディZ、「ヘリテージエディション」が米国で登場…1990年代の「300ZX」がモチーフ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る