ドゥカティの「パフォーマンス」アクセサリー、新型車と同じ体制で開発

イタリア・ボルゴパニガーレ本社が開発の舞台

鉛筆と手描きのスケッチが描かれた1枚の紙が出発点

サプライヤーで金型を製作するだけで数か月かかる場合も

「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子
「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子全 6 枚

ドゥカティ(Ducati)は9月17日、「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発を、ニューモデルの開発と同じ体制で行っていると発表した。

イタリア・ボルゴパニガーレ本社が開発の舞台

「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子

ドゥカティ・パフォーマンス製アクセサリーは、ディテールに至るまで高品質と価値を追求するグローバルブランドとしてのドゥカティの姿勢を貫き、モーターサイクルファンに、最高レベルの製品を届けるという最終目標に従って製作されている、と自負する。

それぞれのドゥカティ・パフォーマンス製アクセサリーは、モーターサイクルの開発プロジェクトにおける不可欠な部分を構成している。実際、その製作プロセスは、イタリア・ボルゴパニガーレ本社でニューモデルの開発が行われるのと同じ高度で厳密なステップに従っているという。

「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子

カタログには数多くのアクセサリーが掲載され、ウェブサイトの専用セクションやオンラインコンフィギュレーターで見ることができる。コンフィギュレーターで自分だけのドゥカティを作成し、最寄りのディーラーに直接連絡して、アイテムを注文することも可能だ。

鉛筆と手描きのスケッチが描かれた1枚の紙が出発点

「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子

ドゥカティ・パフォーマンス製アクセサリーの製作プロセスは、装着されるドゥカティモデルの開発と並行して始まる。開発フェーズは、デザイナーが新しいモーターサイクルを設計するときに使用するフェーズとまったく同じだ。

すべては、鉛筆と手描きのスケッチが描かれた1枚の紙から始まり、それをコンピューターでスキャンしてさらに修正を加える。デザイン・プロポーザルが完成したら、それをCADデータへと落とし込み、3Dプリンターを使用して「クリニックモデル」(原寸大のモデル)を作成する。

「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子

その後、そのモデルをモーターサイクルに装着して品質とデザインを確認し、最終承認を得て生産工程へとプロセスを進める。

サプライヤーで金型を製作するだけで数か月かかる場合も

「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子「ドゥカティ・パフォーマンス」製アクセサリーの開発の様子

ドゥカティ・パフォーマンス製アクセサリーの開発に必要な日数は、その用途によって異なる。サイドパニアの場合、モーターサイクルに直接取り付けて使用するため、技術的な側面だけでなく、スタイリッシュなデザインも重視する必要があることから、細心の注意を払いながら高度な製造プロセスを経て開発が進められるという。そのため、サプライヤーで金型を製作するだけで数か月かかる場合もある。その一方で、ビレット・アルミ製のコンポーネントの場合、製作期間は数週間で済む。

また、サイドパニアの場合、デザインが承認された後、研究開発部門と協力して、強度、防水性、耐久性に対する一連のテストが行われる。その後、長期的な動的テストが開始される。このテストでは、アクセサリーを日常走行とまったく同じ条件で使用するシミュレーションが行われる。

ドゥカティ・パフォーマンス製アクセサリーは、機能性と美しさを実現するために、各分野における企業と共同で製造されている。例えば、ドゥカティはアクラポヴィッチと協力して、新型『ムルティストラーダV4』のスポーティな側面をさらに強調する共同ブランドのアクセサリーを開発した。サーキット走行用のエグゾーストシステムと、認証済みサイレンサーだ。どちらのコンポーネントも新型ムルティストラーダV4専用で、モーターサイクルにフィットする独自のデザインを備えている。

ドゥカティは、ドゥカティ・パフォーマンス製アクセサリーの製作現場を紹介した映像を公開した。映像では、ドゥカティ・スタイル・センター責任者のアンドレア・フェラレージとアクセサリー・プロジェクト・マネージャーのロレンツォ・ウリアーニの両氏が、ドゥカティ・パフォーマンス製アクセサリーが誕生するまでのプロセスを説明している。

なお、映像では、すべてのアクセサリーが、ドゥカティファンとつながるための素晴らしい機会であることが強調されているという。

《森脇稔》

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