コロナ禍で人気のバイク、「250cc」が今オススメな理由

スクーターからスポーツバイクまで、バラエティに富んだラインアップも魅力の250ccクラス
スクーターからスポーツバイクまで、バラエティに富んだラインアップも魅力の250ccクラス全 9 枚

第1位はホンダ「CB250R」、2位はカワサキ「ニンジャ250」、そして3位がホンダ「レブル250」。

【画像全9枚】

このランキングは「初心者におすすめする250ccバイク」として名があがったもの。日本トレンドリサーチとRIDEZが共同で、全国のバイク乗り男女447名を対象にアンケートを実施した調査結果だ。4位以下は次の通り。

4位:ヤマハ・セロー250
5位:ホンダ・CBR250RR(2017~)
6位:カワサキ・Z250
7位:ヤマハ・マジェスティS
8位:ヤマハ:XMAX 250
8位:ヤマハ・YZF-R25
8位:カワサキ・ZX-25R

さて、まずどうして250ccかというと、車検がなく維持費が安い、高速道路も走れる、世界的にも人気なため新車・中古ともにバリエーションが豊富、フルサイズでありながら車体が軽い、適度なパワーで日本の道路に最適、などなど魅力をあげたらキリがないのがこのクラス。

昔からビギナーにもうってつけの排気量帯とされてきて、アンケートのお題のとおり、間違いなく“初心者におすすめ”できる。ちなみにその魅力はじつに奥深く、ベテランライダーが250ccに戻ってくることも珍しくない。

車検がなく維持費が安い

ホンダCB250RホンダCB250R
バイクで車検が必要とされるのは251cc以上から。初回が新車登録後3年で、以降は2年ごととなっている。車検がない250ccクラスは、当然ながら維持費が安くなってくる。

もちろん車検がないからといって、整備をしないでいいというわけではないので誤解なきように。当然、メンテナンスにかかる費用は発生するが、部品代も車種によるものの比較的リーズナブルと言っていいだろう。

年間の軽自動車税は250cc以下の場合3600円、251cc以上の場合は6000円。重量税は250cc以下なら新車購入時のみ4900円、それ以上になると年間1900円~2500円となってくる。

高速道路も走れる

維持費の安さであれば125cc以下(原付2種)が勝る。車格を見ても、たとえば1位に選ばれたホンダ「CB250R」の兄弟車「CB125R」なら、足まわりも前後17インチタイヤで見劣りしない。

しかし、高速道路に乗れるのは126cc~(軽二輪)から。ツーリングなどで長距離を移動したい、あるいは都市部に住んでいて首都高速など都市高速道路を利用するなら軽二輪クラスを選ぶしかない。150~230ccモデルも存在するが、やはり上限の250ccがあれば走りにも余裕が生まれる。

若者にも支持される

かつて人気を誇った400ccも今や…。写真は教習車仕様のホンダ CB400 SUPER FOURかつて人気を誇った400ccも今や…。写真は教習車仕様のホンダ CB400 SUPER FOUR
1975年(昭和50年)の免許制度改正により、市場が活性化したのが400ccクラス。教習所で取得できる「中型二輪免許」の上限とし、401cc以上のバイクに乗るなら取得方法を“一発試験”のみとした「大型二輪免許(限定解除)」を必要としたことにより人気が集まった。

しかし、1996年(平成8年)に事態は急転。大型二輪免許が「認定自動車教習所」でも取得可能に。ビッグバイクブームが起こり、次第に400ccクラスの人気は薄れていく。さらに2016年から環境規制を世界基準化し、メーカーは仕向地別に仕様を変更する必要がなくなった。

国内ラインナップにこれまで海外向けとされていた300~350ccのグローバルモデルが名を連ね、人気を誇ったヨンヒャクは今や新車で購入できるのは一桁になってしまっている。決して、400ccクラスの魅力が劣ると言っているのではない。「CB400SF/SB」といった日本の誇る名車が、まだ新車で購入できることも付け加えておきたい。

その一方で250ccクラスはアジア、南米にも市場があり、メーカーが開発に注力した魅力的な新型も次々に生まれてくる。車体構成を共通としつつ仕向地によっては排気量を300~320ccにし、コストを抑えることも可能。調査結果を見てもわかる通り、ネイキッド、フルカウル、オフロード、スクーター、ジャンルもさまざまでよりどりみどり。中古車も数多く出回り、比較的リーズナブルに購入できる不人気車から手始めにバイクライフをスタートさせるという手もありだ。

また、バイク離れが深刻と言われた若年層にもこのクラスは人気がある。ホンダ「レブル250」やヤマハ「YZF-R25」は購買層の多くを30歳代以下が占め、また女性ユーザー比率も高い。

ヤマハ YZF-R25 ABS(シアン)ヤマハ YZF-R25 ABS(シアン)

奥深き世界が待っている

実際、取り回しの良さや扱いやすさがバイクに乗ることへのハードルを引き下げ、エントリーユーザーを受け入れている。また、大型バイクでは持て余してしまうと感じるのは、初心者やリターンライダーだけでなく、ずっとバイクに乗り続けてきたベテランだって同じ。年齢が上がり、原点回帰ともいえよう、250ccクラスに戻ってくるライダーも少なくない。ランキングを見ると、ロングセラーモデルであるヤマハ「セロー250」は、そういったベテラン層から「もういちど」と指名買いされるケースが多い。

持て余すどころか、高回転域まで使い切る感覚を堪能できるのがカワサキ「ZX-25R」。現行ではクラス唯一の4気筒エンジン搭載で注目を集めるが、レーサーレプリカブームを知る世代には“4発サウンド”は懐かしく、若者には新鮮そのもの。サーキット未経験者に楽しみを広げるためのワンメイクレースもおこなわれている。

コロナ禍に密を避ける移動手段として、通勤やレジャーでの需要が高まっているバイク。手軽で経済的な原付2種(~125cc)クラスの販売が好調だが、もう一歩踏み出した250ccクラスからというのもオススメ。もちろん、排気量マウントするつもりはない。ただ排気量が2倍になった分だけ、得るものがあるはずだ。

左からヤマハ YZF-R25、スズキ ジクサー250、ホンダ レブル250左からヤマハ YZF-R25、スズキ ジクサー250、ホンダ レブル250

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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