「リニアは重要な事業だが、水資源問題は静岡へ丁寧に説明」 斉藤新国交相が就任会見

2016年、ITSジャパンが出展する「ジャパンパビリオン」で挨拶をした時の斉藤鉄夫氏。2008年8月から2009年9月までは福田康夫改造内閣と麻生太郎内閣で環境大臣を務めた。
2016年、ITSジャパンが出展する「ジャパンパビリオン」で挨拶をした時の斉藤鉄夫氏。2008年8月から2009年9月までは福田康夫改造内閣と麻生太郎内閣で環境大臣を務めた。全 3 枚

斉藤鉄夫国土交通大臣は10月5日に開かれた就任記者会見で、リニア中央新幹線とJR北海道について記者の質問に答えた。

斉藤鉄夫氏は島根県出身の69歳。10月4日に発足した岸田文雄内閣で公明党から入閣した衆議院議員で、国土交通大臣は前任の赤羽一嘉氏に続いて公明党所属議員が務めることになった。

冒頭、斉藤大臣は岸田内閣総理大臣より受けた指示に言及。鉄道についてはリニア中央新幹線を引き合いに出し「経済圏の統合を促し、豊かな田園都市国家を支えること」に留意しインフラ整備に取り組むことや、鉄道と道路の分断解消、鉄道インフラの輸出促進を図ることなどを挙げた。

大井川の水資源問題で膠着状態が続いているリニア中央新幹線の静岡工区については、川勝平太静岡県知事から岸田新政権に対して「工事をしないようJR東海に求めてほしい」というコメントが出されており、依然として先を見通せない状況が続いているが、JR東海が開業目標としている2027年度を度外視してじっくり時間をかけて解決していくか否か、国土交通省として関与を強めていく余地があるのかという質問が出された。

これについて斉藤大臣はリニア中央新幹線を「三大都市圏間の人の流れを劇的に変え、国民生活や経済活動にも大きなインパクトをもたらす重要な事業と認識しております」としながらも、今後に取りまとめられる有識者会議の中間報告を踏まえて「利水者など地元の関係者にわかりやすく丁寧に説明していくよう、指示してまいりたいと思っております」と述べるに留めた。

一方、JR北海道については「北海道の鉄道は素晴らしい」と前置きした上で、国からの約1300億円の支援を最大限に活用してもらうことが重要であるとし、「国としてもJR北海道の経営改善の状況についてきめ細やかな進捗管理を行うことで、JR北海道の目指す10年後の経営自立の実現に向けて取り組んでまいります」と述べている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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