VWの新型EV『ID.3』、欧州受注が14万4000台超え…半数はブランド初の顧客

1回の充電での航続は最大550km

0~60km/h加速は3.4秒の性能

最新の先進運転支援システム

2021年8月には西ヨーロッパで最も売れたEVに

フォルクスワーゲン ID.3
フォルクスワーゲン ID.3全 11 枚

フォルクスワーゲンは10月6日、新型EVの『ID.3』(Volkswagen ID.3)の2020年7月の欧州発売以来の受注が14万4000台を超えた、と発表した。全体のおよそ半数は、フォルクスワーゲンブランドにとって、初めての顧客になるという。

1回の充電での航続は最大550km

フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

「ID.ファミリー」として、最初に登場したのが、フルコネクテッド機能を備えたコンパクトEVのID.3だ。ロングホイールベースと短いオーバーハングが特長で、内燃エンジンが搭載されていないため、前後アクスルを車両のより外側に配置することを可能にした。

ID.3には、電動車専用に新開発された「MEB」(モジュラー エレクトリック ドライブ マトリックス)車台を使用する。モーターがギアボックスとともにリアアクスルに組み込まれ、後輪を駆動する。モーターからリアアクスルへのパワーの伝達は、1速ギアボックスを介して行われる。

フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

ID.3では、バッテリーが他のコンポーネントとともに、車両のフロア下に効率よく搭載される。蓄電容量に応じて、45kWhの「ピュア」、58kWhの「プロ」、77kWhの「プロS」の3種類の基本グレードが設定される。新しい燃費基準のWLTPサイクルにおいて、330~550kmの航続を実現している。

0~60km/h加速は3.4秒の性能

フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

エントリーグレードのピュアは、蓄電容量45kWh のバッテリーを搭載し、フル充電での航続は最大で330km(WLTPサイクル)。電気モーターはリアアクスルに搭載され、最大出力126psと最大出力150psの2種類の出力レベルから選択できる。

プロは、蓄電容量58kWhのバッテリーを搭載し、フル充電での航続は、最大で420km(WLTPサイクル)だ。モーターは、最大出力146psと最大出力204psの「パフォーマンス」の2種類の出力レベルから選択できる。パフォーマンスの場合、最大トルクは31.6kgmで、0~60km/h加速3.4秒の性能を発揮する。

フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

プロSは、蓄電容量77kWhのバッテリーを搭載し、フル充電での航続は最大550km(WLTPサイクル)。モーターは、最大出力204psを発生する。3種類のモデルはすべて、AC(交流)、三相交流、DC(直流)で充電できる。出力100kW または125kWの急速充電に対応している。

最新の先進運転支援システム

フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

エクステリアには、18インチアルミホイール、オートコントロール機能付きLEDヘッドライト、LEDテールライトなどを標準装備する。インテリアでは、10 色のカラー設定が可能なアンビエントライト「ID. Light」、「エアケアクリマトロニック」と呼ばれるエアコンシステム、インテリジェントな「ナチュラルボイスコントロール」、キーレススタートと呼ばれるコンフォートスタート機能などが含まれる。

また、最新の先進運転支援システム(ADAS)を搭載する。「レーンアシスト」、車線維持システムの「フロントアシスト」、車両周辺のモニタリングシステム、ダイナミック道路標識ディスプレイ、パークディスタンス コントロールなどが装備されている。

フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

プロとプロSは、アーバンモビリティ/中距離走行向けのオールラウンダーだ。ピュアよりも大きなバッテリー容量、長い航続、DC急速充電による短い充電時間、より高い出力が特長になる。プロSは、ID.3ファミリーの最上位バージョンになる。そのスポーティな装備には、19インチのアルミホイールと「プレイ&ポーズ」のデザインペダルが含まれている。

2021年8月には西ヨーロッパで最も売れたEVに

フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

2020年7月のID.3の欧州発売以来、受注が14万4000を超えた。全体のおよそ半分は、フォルクスワーゲンブランドにとって、初めての顧客になる。他のフォルクスワーゲンモデルの新規顧客の比率は、平均で約36%という。

2021年前半には、ID.3やその他のID.ファミリーに対する強い需要があった。ID.3によって、フォルクスワーゲンは短期間でヨーロッパのEV市場のリーダーになった。ID.3は2021年8月、西ヨーロッパで最も売れたEVに。とくにドイツ、英国、アイルランド、オーストリア、スイスを含む多くの市場で、最も人気のあるEVになった。

フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

ID.3は現在、強い需要を満たすために、1日あたり約1200台がドイツ・ツヴィッカウとドレスデンの両工場の生産されている。ツヴィッカウ工場は、2つの生産ラインで3シフト制を導入した。

ドイツの顧客のほぼ8割が、ID.3をフォーストカーとして活用している。また、7割のユーザーが自宅での充電に、太陽光発電などから得られたグリーン電力を使用しているという。

フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. SHOEIが新型フルフェイスヘルメット『GT-エアーIII』にグラフィックモデル「DISCIPLINE」を設定
  2. 【トヨタ GRカローラ 新型試乗】「GRヤリス」とはスタンスが明確に違う理由…河村康彦
  3. ランボルギーニ、新型車を間もなく発表へ…電動『ウルス』の可能性も
  4. 『N-BOXカスタム』用パーツが一挙発売、ブリッツからエアクリーナーシリーズ4種類・5製品が発売
  5. アルピナ『B3』が2度目のフェイスリフトへ! リムジン&ツーリングをWスクープ
  6. ホンダの新型SUV『WR-V』、発売1か月で1万3000台を受注…月販計画の4倍超
  7. [音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー「小型・薄型モデル」の選択のキモは、“サイズ”と“音”と“価格”!
  8. 「ホンモノのGT」が日常を小冒険に変える…マセラティの新型『グラントゥーリズモ』が誘う世界とはPR
  9. いすゞとUDトラックス、ジャパントラックショー2024に共同で出展へ
  10. レンジローバー最初のEV、プロトタイプの写真を公開
ランキングをもっと見る