【F1 トルコGP】フェルスタッペンが2位でランキングトップに浮上…ボッタスが今季初優勝

F1トルコGP
F1トルコGP全 9 枚

F1第16戦トルコGPの決勝レースが10日、イスタンブールパーク・サーキットで行われ、バルテリ・ボッタス(メルセデス)が今季初優勝。マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2位でランキングトップに返り咲いた。

公式予選ではルイス・ハミルトン(メルセデス)がトップ、バルテリ・ボッタス(メルセデス)が2番手でメルセデスのワンツー。3番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、4番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)という結果になった。ホンダ勢は4台全てがトップ10に入り、ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が5番手、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)が7番手、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)が10番手で予選を終えた。

ハミルトンはパワーユニット交換で10グリッドダウンのため、決勝レースのスターティンググリッドは11番手に。予選2番手のボッタスがポールポジションとなり、以下11番手まではひとつずつグリッドが前に移動した。

予選日から降り続いた雨は、やや小降りになったものの決勝レースを迎えても降り続いていた。そのため20台全車がインターミディエット(浅溝)タイヤを履いてグリッドに整列した。決勝レースは58周。スタートではポールポジションのボッタスがスタートを決め、それに2番グリッドのフェルスタッペン、3番グリッドのルクレールが続いた。後方では4・5・6番グリッドのガスリー、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、ペレスの3台が1コーナーで並び、ガスリーとアロンソは接触してアロンソがコースアウト。のちにこの接触により、ガスリーに5秒ペナルティが与えられた。

ハミルトンは1周で2つ順位を上げて9位に浮上。その前を走る角田にハミルトンは襲いかかり一旦前に出たが、角田は引かずに次のコーナーでハミルトンを抜き返した。このバトルはその後も決着がつかず続けられたが、8周目、ついにハミルトンは角田を捉え、8位に浮上した。

その後、ハミルトンはランス・ストロール(アストンマーチン)、ランド・ノリス(マクラーレン)を難なく抜いて11周目には6位に浮上。そこからファステストラップを刻みながら6秒先を行くガスリーを追った。

ボッタスは徐々にフェルスタッペンとの差を広げながらトップを快走。2位フェルスタッペン、3位ルクレール、4位ペレスはそれぞれ2秒から3秒の差でレースは進んでいった。

ハミルトンは15周目にガスリーを抜いて5位に浮上。この時点で4位ペレスとの差は約8秒だった。ペレスはペースが上がらず前に引き離されていったが、ハミルトンもペースが上がらずなかなか追いつかない。30周目にやっとその差が1秒以内になったが、前に行くことはできなかった。

36周目、2位走行中のフェルスタッペンがピットイン。ウェットレースの場合は2種類のタイヤを使用するルールが適用されないため、フェルスタッペンは同じ種類のインターミディエットの新品に交換した。トップのボッタスと4位のペレスは37周目にピットイン。これでトップはルクレールとなり、その7秒後方にボッタス、そこから5秒後方にフェルスタッペン、その3秒後方にハミルトンというオーダーになった。

ルクレールとハミルトンは無線で「このタイヤのままで最後まで走れるか?」と交信。残りは20周近くあるが、すり減ったインターミディエットタイヤのまま走り切る作戦を検討していた。しかしその作戦は採用されず、ルクレールは47周目、ハミルトンは50周目にピットイン。ルクレールは3位に、ハミルトンは5位に転落した。

58周のレースも残り7周。ルクレールとペレスによる3位争いが激しくなり、52周目にペレスが3位に浮上。4位に落ちたルクレールにはハミルトンとガスリーが近付いてきたが、抜くには至らなかった。

最終的に、ボッタスが堂々の走りで、ファイナルラップにファステストラップも記録して今季初優勝。そしてフェルスタッペンが2位に入り、ハミルトンを逆転してランキングトップに返り咲いた。3位は素晴らしいオーバーテイクを魅せたペレス。元々今週末に開催予定だった日本GPが中止になり、生でF1の走りを見ることができなかった日本のファンのために、赤白カラーに塗り替えられ、車体横とリアウイングに「ありがとう」と書かれ、レーシングスーツも赤白カラーで、足の部分には「レッドブル」と書かれた特別仕様で出場したレッドブルの2人が揃って表彰台に立った。

4位はルクレール、5位はハミルトン。ガスリーは惜しくもハミルトンを抜くことができず、6位でフィニッシュした。序盤にハミルトンを7周に渡って抑え続け、フェルスタッペンの逆転ランキングトップに大きく貢献した角田は、ハミルトンとのバトルでタイヤを消耗しペースが上がらず、途中スピンもあり14位という結果だった。

次戦、第17戦アメリカGPは10月22日~24日(現地時間)の日程で開催される。

■トルコGP 決勝レース結果
1. バルテリ・ボッタス(メルセデス)
2. マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
3. セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)
4. シャルル・ルクレール(フェラーリ)
5. ルイス・ハミルトン(メルセデス)
6. ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
7. ランド・ノリス(マクラーレン)
8. カルロス・サインツ(フェラーリ)
9. ランス・ストロール(アストンマーチン)
10. エステバン・オコン(アルピーヌ)
11. アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)
12. キミ・ライコネン(アルファロメオ)
13. ダニエル・リカルド(マクラーレン)
14. 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
15. ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)
16. フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)
17. ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)
18. セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)
19. ミック・シューマッハ(ハース)
20. ニキータ・マゼピン(ハース)

《藤木充啓》

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