メルセデスAMG SL デビューが決定…メルセデスベンツ SL 後継 10月28日

伝説の「ガルウィング」をルーツに持つSL

従来の2シーターから後席を追加した2+2シートに変更

歴代SL初の4WD採用

メルセデスAMG SL のプロトタイプ
メルセデスAMG SL のプロトタイプ全 13 枚

メルセデスベンツは10月21日、メルセデスAMG『SL』(Mercedes-AMG SL)を10月28日に初公開すると発表した。モデルチェンジを機に、従来のメルセデスベンツ『SL』から、メルセデスAMG SLに車名が変更される。

伝説の「ガルウィング」をルーツに持つSL

現行メルセデスベンツSLは6世代目モデルだ。2012年1月、デトロイトモーターショー2012でワールドプレミアされた。すでに、デビューから9年が経過している。

新型となるメルセデスAMG SLは、メルセデスベンツの高性能車部門のメルセデスAMGが中心となり、全体的な車両開発を進めている。メルセデスAMGによると、新型はメルセデスベンツの伝説的なSLロードスターのルーツに回帰することを目指しているという。

ダイムラーベンツ(当時)は1952年3月12日、スイスで開催されたジュネーブモーターショーにおいて、新しいレーシングスポーツカー『300SL』(W194)をワールドプレミアした。1952年、このメルセデスベンツ300SLのプロトタイプが、メキシコで開催された「カレラ・パナメリカーナ」に参戦し、総合優勝を成し遂げた。このことが、ガルウィングクーペとロードスターという2種類の量産スポーツカーの開発が始まる契機になったという。

メルセデスベンツは1954年2月、米国で開催されたニューヨーク国際モータースポーツショーにおいて、市販モデルの『300SL』ガルウィングクーペ(W198)を発表した。新開発の格子パイプフレームは、可能な限り最大のねじり剛性での重量の軽さを実現していたものの、従来のようなドアの取り付けは不可能に。その解決策が、上に向かって開く「ガルウィングドア」だった。この300 SLガルウィングクーペは1957年から、オープンボディのロードスター化されている。メルセデスベンツ 300SL(1954年)メルセデスベンツ 300SL(1954年)

従来の2シーターから後席を追加した2+2シートに変更

新型となるメルセデスAMG SLのボディシェルアーキテクチャに求められる基準は、厳格なものだったという。2シーターの現行型とは異なり、新型では後席を追加した2+2シートのレイアウトを採用する。また、現行型よりも幅広いパワートレインが用意される。これは、新型の開発者にとって、複雑さという点で新しい課題を提示したという。

新型では、アルミやマグネシウム、ファイバーなどの素材を組み合わせることにより、軽量化と剛性を追求している。最適化された素材断面とコンポーネント成形により、快適性や安全性、新しいテクノロジー、ソフトトップのためのスペースが生まれたという。

アンダーボディにはアルミ製スラストパネル、フロントとリアには機能統合ストラットが採用された。マグネシウム製のインストルメントパネルの支持部は、ガラス繊維とカーボンの混合物を含む繊維複合素材で作られた。フロントガラスのフレームは、高強度の熱間成形管状鋼で作られた。これは、後席の後ろのポップアップ式ロールバーと組み合わせて、万一の横転時に乗員を保護するシステムとして機能する。

歴代SL初の4WD採用

メルセデスAMG SLには、さまざまな新技術が盛り込まれる。そのひとつが、「4MATIC +」の最新版で、完全可変の全輪駆動システムが特徴になる。この4MATIC +の最終チューニングは、冬の環境で行われた。駆動方式に4WDが採用されるのは、SLの長い歴史において、初めてという。
なぜ今、EV/PHEVが注目されるのか……

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  3. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る