【トヨタ C+pod 試乗】加速感は軽の6~7割、乗り味は想像以上にスムーズ…島崎七生人

トヨタC+pod
トヨタC+pod全 11 枚

昨年9月に出来た「超小型モビリティ・型式指定車」は、軽自動車の中に制定された新基準。その適合車第1号として昨年12月から限定販売されていた『C+pod(シー・ポッド)』が、2022年にいよいよ個人向けにも販売されることとなった。

最高速度は60km/hだが、最大定員は2名

トヨタC+podトヨタC+pod

ボディサイズは、これまであった原付のミニカーと同サイズで、全長2.5m以下、全幅1.3以下というもの。ところが型式指定車ということで衝突安全試験の破損試験や、エアバッグ、ABS、VSCなど軽自動車同等の機能も義務づけられ、安全性能はかなり充実される。また最高速度は60km/hの設定だが、最大定員は2名と、原付ミニカー(1名)との差がつく。

EVとしての1充電あたりの航続距離(WLTCモード値)は150km、充電はAC200Vで5時間、AC100Vでも可能でその場合は16時間。価格はXが165.0、Gが171.6万円で、個人の場合、22万円の補助金がつくほか、エコカー減税、グリーン化減税などを考慮した場合、低価格グレードの軽自動車と同等のプライスとなる。

加速感は軽自動車の6~7割

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……ざっと以上のようなスペックを念頭に、短時間ながら実車に試乗してみた。すると、初対面ながら想像以上にすんなりと走らせることができた。足踏み式の駐車ブレーキを解除し、R、N、Rのボタンを選んでアクセルを踏み込めばクルマは動く。

加速感は“ジンワリ”といったところで、同じアクセルの踏み込み感覚で、一般的な軽自動車に対し加速感は6~7割といったところか。ご年配の使用を考えれば「このくらいのほうが安心感がある」というご家族からの声も多いという。

乗り味は想像以上にしっかりとスムースで、試乗コースだった横浜・みなとみらい地区を思いのままに走らせてみた範囲では、安心感は十分に感じた。幅47cmのシートは『ハイエース』系のフロント3席の助手席側シートを活用しているのだそうだ。

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航続距離は150km

WLTCモード値クラス1(=高速道路モードを含まない)・充電電力使用時走行距離は150kmと、用途的には日常ユース主体のご自宅用ミニEVといったところ。最大1500W(AC100V)の外部給電機能も標準装備しており、約10時間程度の電力供給も可能と、今どきの万一の緊急時にも心強い。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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