メルセデスマイバッハ、2ドアクーペのEVオフローダー提案[実車写真]

実車発表直前に死去したヴァージル・アブロー氏に敬意

全長およそ6mのグランツーリスモ

透明なフロントフードの下に太陽電池を搭載

メルセデスベンツ・プロジェクト・マイバッハ
メルセデスベンツ・プロジェクト・マイバッハ全 11 枚

メルセデスベンツは12月1日、コンセプトEVの『プロジェクト・マイバッハ』(Mercedes-Benz Project MAYBACH)の実車を米国フロリダ州で初公開した。

◆実車発表直前に死去したヴァージル・アブロー氏に敬意

プロジェクト・マイバッハは、メルセデスベンツのチーフデザインオフィサーのゴードン・ワグナー氏と、ファッションデザイナーのヴァージル・アブロー氏のコラボレーションによって、開発された1台となる。ヴァージル・アブロー氏は、米国イリノイ州ロックフォード出身のファッションデザイナーだ。2018年には黒人として初めて、ルイ・ヴィトンのメンズウェアのクリエイティブディレクターに指名されている。

ゴードン・ワグナー氏とヴァージル・アブロー氏は2020年、「プロジェクト・ゲレンデヴァーゲン」で初めて協力した間柄だ。プロジェクト・ゲレンデヴァーゲンは、メルセデスAMG『G63』をベースにしたワンオフモデル。現在のメルセデスベンツ『Gクラス』のルーツとして、1979年に発表された「ゲレンデヴァーゲン」に敬意を示しつつ、「これまでに見たことのないようなGクラス」を目指して、カスタマイズに取り組んだ。

今回のプロジェクト・マイバッハの発表直前の11月28日、ヴァージル・アブロー氏はがんのため死去した。享年41歳。メルセデスベンツは12月1~2日、プロジェクト・マイバッハを米国フロリダ州マイアミのルーベル美術館で一般公開することで、ヴァージル・アブロー氏に敬意を表している。

メルセデスベンツ・プロジェクト・マイバッハメルセデスベンツ・プロジェクト・マイバッハ

◆全長およそ6mのグランツーリスモ

プロジェクト・マイバッハは、アウトドアにインスパイアされ、2シーターのオフロード2ドアクーペEVを提案する。全長およそ6000mmのグランツーリスモボディに、大径オフロードホイール、ルーフアタッチメントを組み合わせている。

フロントには、丸いヘッドライトに縦基調の大型グリル、アンダーガードを装着した。ルーフには補助ライトが付く。リアには、ヘッドライト同様、丸いデールランプが装着された。オフロードタイヤを収めるフェンダーには、樹脂製のエクステンションが付く。

プロジェクト・マイバッハは、メルセデスマイバッハブランドの将来のデザインの可能性を検証する1台になるという。ヴァージル・アブロー氏とゴードン・ワグナー氏が、ラグジュアリーデザインを豊かにするという共通の情熱に駆り立てられて、プロジェクト・マイバッハの設計に取り組んだ。

メルセデスベンツ・プロジェクト・マイバッハメルセデスベンツ・プロジェクト・マイバッハ

◆透明なフロントフードの下に太陽電池を搭載

プロジェクト・マイバッハにはベース車両は存在せず、ゼロから開発された。ヴァージル・アブロー氏は、ゴードン・ワグナー氏と協力しながら、メルセデスマイバッハのラグジュアリーなアイデンティティを新しいデザイン言語で解釈し、機能、スタイル、コラボレーションの創造性の限界を押し広げたという。

ヴァージル・アブロー氏とゴードン・ワグナー氏にとって重要なのは、将来のデザインに対する責任あるビジョンだった。プロジェクト・マイバッハは市販を想定していないため、生産要件に縛られず、自由にデザインを進めた。その結果、EVによる移動の未来が、どのような形になるかをコンセプトカーとして具体化することができたという。たとえば、プロジェクト・マイバッハの透明なフロントフードの下には、太陽電池が搭載されている。

なお、メルセデスベンツは、プロジェクト・マイバッハは、挑発的なデザインを通じて現状に挑戦し、意欲的なデザインの新基準を提示するというヴァージル・アブロー氏の情熱を伝えるもの、としている。

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《森脇稔》

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