VWグループ、EV向けバッテリーで3社と戦略的提携…電池の自社生産に向けて

EV向けバッテリーで戦略的提携を締結したユミコア社とVWグループの首脳
EV向けバッテリーで戦略的提携を締結したユミコア社とVWグループの首脳全 3 枚

フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は12月8日、EVなどの電動車のバッテリーに関して、3社と戦略的提携を締結した、と発表した。

ユミコア社との戦略的提携では、フォルクスワーゲングループの欧州のバッテリーセル工場にカソード素材を供給するために、合弁工場を設立する。フォルクスワーゲングループは2025年から、ドイツ・ザルツギッター工場において、バッテリーセルを自社で量産することを決定している。

フォルクスワーゲングループは、合弁工場の生産能力を徐々に増強することを目指している。最終的な目標は、2020年代の終わりまでに、1年間で最大160GWh、約220万台のEV向けバッテリーを供給する生産能力を確保することだ。

24Mテクノロジー社との戦略的提携では、フォルクスワーゲングループは、バッテリー工場向けの最先端の生産技術を開発する。目標は、自動車用バッテリーの分野で、ドライコーティングプロセスを進化させた半固体プロセスを実用化することにあるという。

このプロセスが実用化されれば、バッテリー工場の面積が最大40%削減され、投資が大幅に節約される。また、製品のリサイクルがより効率的になり、バッテリー生産におけるCO2排出量も削減されることが見込まれる。

ヴァルカン・エナジー・リソース社との戦略的提携では、ドイツ・ライン渓谷から、CO2を含まないリチウムの供給を受ける契約を交わした。契約では2026年から5年間、水酸化リチウムの供給を受ける。これにより、ドイツを含めた欧州で、将来の自社でのバッテリーセル生産時に、フォルクスワーゲングループの需要を確保することにつながる、としている。


イードが運営する自動車ニュースメディア『レスポンス』では、海外情報(主に中国・アジア)のニュースを担当できる外部ライター、編集者を募集しています。ご興味のある方は、募集要項をご確認のうえ、ご応募ください。応募締め切りは2021年12月28日(火)。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スバル『アウトバック』新型、約515万円から…年内米国発売へ
  2. 「一度でいいから拝んでみたい」33台が完売のアルファロメオ、購入者の1人がF1ドライバーであることも話題に
  3. 【三菱 デリカミニ 新型】日本のアニメ文化も取り入れた新「ウルルン顔」は可愛いだけじゃない
  4. ジープ初の1.6リットルターボハイブリッド搭載、SUV『チェロキー』新型が四角い新デザインで登場
  5. 日産『GT-R』生産終了、4万8000台を製造し18年の歴史に幕…次期型に知見継承へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る