ブガッティのハイパーカー『シロン』、限定500台が完売

2016年に『ヴェイロン』の後継モデルとしてデビュー

最終モデルのひとつがワインディング仕様の「ピュアスポーツ」

パワーは1500hpで最高速350km/h

ブガッティ・シロン・ピュアスポーツ
ブガッティ・シロン・ピュアスポーツ全 20 枚

ブガッティは1月12日、ハイパーカーの『シロン』(Bugatti Chiron)が完売した、と発表した。当初の計画通り、総生産台数は500台に限定される。

写真:ブガッティ・シロン・ピュアスポーツ

◆2016年に『ヴェイロン』の後継モデルとしてデビュー

シロンは『ヴェイロン』の後継モデルとして2016年春、ジュネーブモーターショー2016で発表。ハイパースポーツカー市場の新しいベンチマークとしての地位をすぐに確立した。ブガッティの112年の歴史において、最速かつ最強の市販車として、シロンは自動車の設計、技術、エンジニアリング、生産に関する限界を押し上げた、と自負する。

2016年の発表から1年半で、限定500台のシロンのうち、300台が販売された。この販売の勢いは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大などの世界的な課題にもかかわらず、2021年も続いた。米国はシロンの最大市場。2021年第3四半期(7~9月)には、シロンの販売台数は前年同期比の2倍、一部の地域では3倍に増えたという。

2021年第3四半期、シロンに対する需要が世界的に急増したため、限定500台の生産枠に対する受注が最終段階に入っていた。残りの生産枠は40台以下で、この約40台にオーダーが入り、完売となった。2021年通年のシロンの販売台数は150台。その6割が、ブガッティを初めて購入する顧客だったという。

ブガッティ・シロン・ピュアスポーツブガッティ・シロン・ピュアスポーツ

◆最終モデルのひとつがワインディング仕様の「ピュアスポーツ」

最後に販売されたシロンのグレードのひとつが「ピュアスポーツ」だ。ピュアスポーツでは、エアロダイナミクス性能を高める専用デザインを採用。フロントには、ワイド化された吸気口と、専用グリルを装着した。フロントリップスポイラーは、前方に突き出た専用デザインで、最大のダウンフォースを生み出すという。

リアには、車両の幅方向に1900mmの固定式大型ウイングを装着し、ダウンフォースを高めた。専用のディフューザーも装備される。角度の付いたウイングマウントは、リアバンパーとともに、大きなX字を形成する。3Dプリントされたチタン製の軽量エグゾーストパイプが採用された。ベース車両の格納式リアスポイラーの油圧コンポーネントを廃止することにより、10kgの軽量化を果たしている。

ブガッティは、とくにワインディングロードで本領を発揮するシャシーとサスペンションを、ピュアスポーツ向けに開発している。快適性を犠牲にすることなく、フロントに65%硬いスプリング、リアに33%硬いスプリングを採用した。アダプティブダンピングのコントロール、キャンバー値の変更(マイナス2.5度)により、さらにダイナミックなハンドリングを追求している。

フロントとリアのカーボンファイバー製スタビライザーは、さらにロールを最小限に抑える。ばね下重量は、19kg軽量化された。この19kgは、16kgにおよぶ車輪の軽量化に加えて、チタン製ブレーキパッドのベースパネルによる2kgの軽量化、ブレーキディスクの1kgの軽量化を合計したものだ。また、シャシー、サスペンション、ボディの接合部分の剛性を、フロントで130%、リアで77%強化することにより、路面への接地性を向上させている。タイヤは、ミシュランが新開発した高性能タイヤ「スポーツカップ 2R」。フロントが285/30R20、リアが355/25R21サイズを履く。新素材のコンパウンドのおかげで、高いコーナリングスピードでも優れたグリップ力を発揮するという。

ブガッティ・シロン・ピュアスポーツブガッティ・シロン・ピュアスポーツ

◆パワーは1500hpで最高速350km/h

ミッドシップには、2ステージターボ化された8.0リットルW16気筒+4ターボエンジンを搭載する。最大出力は1500hpと変わらないが、発生回転数は6700rpmから6900rpmへ、200rpm引き上げられた。最大トルクは、163kgm/2000~6000rpmと変わらない。

7速デュアルクラッチの「DSG」は、全体のギア比を15%クロスレシオ化した。駆動方式は4WDだ。ブガッティによると、60~120km/hの中間加速は、ベース車両に対して3秒短縮しているという。最高速は350km/hでリミッターが作動する。

4種類のドライブモードに加えて、「スポーツ+」モードが採用された。通常のスポーツモードよりも、サーキット寄りの設定となっており、高速コーナーでもドリフトできる理想的なラインを走行できる、としている。

《森脇稔》

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