小田急ロマンスカーの「走る喫茶室」が復活…日東紅茶が70000形GSEで再現 3月5日

戦後まもない1949年から始まった特急ロマンスカーの「走る喫茶室」。初期は炭火コンロで湯を沸かして提供していたという。
戦後まもない1949年から始まった特急ロマンスカーの「走る喫茶室」。初期は炭火コンロで湯を沸かして提供していたという。全 6 枚

小田急電鉄(小田急)は1月20日、特別列車「令和版 走る喫茶室」を3月5日に運行すると発表した。特急ロマンスカー70000形GSE車を貸切にして新宿→小田原を特別行路で運行する。

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かつて特急ロマンスカーでは、温かい飲料や軽食を専任の係員(スチュワーデスまたはコンパニオン)が座席まで届ける独特のシートサービスが売りのひとつになっていたことから「走る喫茶室」と呼ばれていたが、これは戦後まもない1949年、喫茶カウンターを備えた1910形により運行を開始した特急から始まった。

1951年にはさらに大きな喫茶カウンターを備える1700形が登場し、以後、1955年に登場した2300形、1957年に登場した3000形SE車、1963年に登場した3100形NSE車、1980年に登場した7000形LSE車、1987年に登場した10000形HiSE車へ受け継がれていった。

当初は三井農林が展開するブランド「日東紅茶」(日東)のみがサービスを行なっていたが、1955年、国鉄御殿場線へ乗り入れる気動車による特別準急が運行を開始すると、小田急サービスビューロー(後の小田急商事)も参入した。しかし同社は御殿場線が電化された1968年に特別準急が3000形SSE車(SE車の短編成版)の『あさぎり』に置き換えられた際に撤退。サービス自体は1977年まで続けられた。このほか1954年の夏に運行された江ノ島方面への納涼電車でサッポロビールがサービスを行なったという記録もある。

一方、NSE車の登場により特急ロマンスカーの本数が増加した1963年には森永エンゼル(森永)も参入した。当時は車両別に担当業者が区別され、日東がNSE車、森永がSE車を担当したが、1980年にLSE車が登場した際は、列車別の担当に変更された。

こうして特急ロマンスカーでの「走る喫茶室」は最終的に日東、森永の2者態勢となったが、1995年までに一旦終了。50000形VSE車が登場した2005年に一部で復活したが、2016年に再び終了している。

今回の特別列車はこのような歴史を持つ「走る喫茶室」を、最新の特急ロマンスカー70000形GSE車で再現するもので、時刻は新宿12時30分頃~小田原14時30分頃。車内では現役の乗務員が日東紅茶のオリジナルブレンドティーを和菓子やケーキと組み合わせて、車内販売用のワゴンで届ける。

申込みは1月20日14時からウェブサイト「小田急まなたび」で受け付ける。120人を募集し、旅行代金は5100円(OPクレジット会員は300円引き)。

小田急ロマンスカーミュージアムに保存展示されている3100形NSE車の車内。1980年までは日東紅茶のみがこの車内で「走る喫茶室」を運営していた。小田急ロマンスカーミュージアムに保存展示されている3100形NSE車の車内。1980年までは日東紅茶のみがこの車内で「走る喫茶室」を運営していた。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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