唯一現存の開放式A寝台車を補修へ…特急『日本海』などで活躍 岩手県の宿泊施設

ふらあいらんど岩泉で宿泊施設に使われている3両の24系客車。
ふらあいらんど岩泉で宿泊施設に使われている3両の24系客車。全 6 枚

2012年3月に廃止された大阪~青森間の寝台特急『日本海』などで使用していた24系寝台客車3両を活用した宿泊施設を運営している「ふれあいらんど岩泉」(岩手県岩泉町)が車体の補修を計画している。

【画像全6枚】

この3両はJR東日本青森車両センター(現・盛岡車両センター青森派出所)から搬入されたオロネ24 5(A寝台)、 オハネ25 151(B寝台)、オハネフ25 121(B寝台)で、オロネ24 5はJRで最後まで残っていた「プルマン式」と呼ばれる2段寝台が並ぶ開放式A寝台車だった。

宿泊施設として利用が開始されたのは2014年7月のことだったが、屋根がないことから年々、車体の色褪せや腐食が進んでおり、応急的な塗装工事が行なわれているものの、予算的な問題で全面的な補修に着手できない状態となっている。

そこで今回、インターネット募金(クラウドファンディング)により資金を募ることになり、クラウドファンディングサイトの「READYFOR」で3月31日まで支援を受け付けている。

目標金額は123万円で、3月中に塗装工事を行ない、4月1日にリニューアルオープンさせたいとしている。

ちなみに24系を利用した宿泊施設はほかに秋田県の小坂レールパークがあり、2022年のゴールデンウィークからは北海道北斗市で保存されている元『北斗星』用のスハネ25 501(B個室ソロとラウンジの合造)、オハネフ25 2(B寝台)が宿泊施設としてオープンする運びとなっている。

また、肥薩おれんじ鉄道阿久根駅(鹿児島県阿久根市)でツーリング向け施設として使われていた、元『なは』用のオハネフ25 2209(B個室デュエット)とオハネフ25 206(B寝台)が香川県観音寺市へ移設されており、同時期に「四国遍路の駅 オハネフの宿なは・瀬戸」としてオープンする予定となっている。

最も痛みが進んでいるオロネ24 5。最も痛みが進んでいるオロネ24 5。

《佐藤正樹》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 驚くほど広がる後方視界、ホンダ「Nシリーズ」専用「リアビューミラー&カバー」が発売
  2. 日産、小型ミニバン『グラバイト』予告…2026年インド発売へ
  3. 注目の125ccスクーター2台をガチンコ比較!「静粛」のアクシスZか?「快活」のアドレス125か?
  4. 21世紀史上最高の快音マシン “レクサス LFA”が復活!V12のF1エンジンを搭載したF50も登場、ホットウィールの新製品が熱すぎるPR
  5. ホンダ WN7 が初の国産EV白バイに! 2026年1月の箱根駅伝でデビュー
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る