フォード ブロンコ 新型に高性能版「ラプター」、オフロードパフォーマンス追求

車体のねじり剛性は50%以上向上

最大出力400hp超の3.0リットルV6ツインターボ

高性能モデルらしい専用のエクステリア

フォード・ブロンコ・ラプター
フォード・ブロンコ・ラプター全 22 枚

フォードモーターは1月24日、新型フォードブロンコ』の高性能モデル、「ブロンコ・ラプター」(Ford Bronco Raptor)を米国で発表した。

ブロンコは、フォードブランドの伝統のオフローダーだ。ブロンコは、1992年から1996年まで販売された第5世代を最後に、生産を終了した。フォードブランドは2020年7月、24年ぶりにブロンコを復活させた。

ラプターは、フォードの高性能モデルにつけられるサブブセンドだ。これまでに、主力のフルサイズピックアップトラックの『F-150』などに、ラプターが設定されてきた。ブロンコにラプターが用意されるのは、今回が初めてとなる。

◆車体のねじり剛性は50%以上向上

ブロンコ・ラプターでは、オフロードでのパフォーマンスが重視されている。高速で砂漠を駆け抜ける場合でも、走行安定性を実現するために、サスペンションのストロークやトレッドが拡大された。新開発のショックタワーを備えた高強度のスチール製フレームも採用している。

フォード・ブロンコ・ラプターフォード・ブロンコ・ラプター

強固なバッシュプレートとスキッドプレートが、車体下回りのフロントバンパーからエンジン、トランスミッション、トランスファーケースへと続いており、下回りを保護する。BピラークロスバーとCピラーの補強により、ベース車両の新型ブロンコの4ドアモデルに比べて、車体のねじり剛性は50%以上向上しているという。

アップグレードされた前後アクスルは、ベース車両よりもトレッドをおよそ218mm拡大。大径化されたドライブシャフトは、増加したトルクに対応する。最低地上高はおよそ333mmで、およそ122mm引き上げられた。

3種類のモードを備えた4WDシステムには、大容量のクラッチを採用した。トランスファーケースも強化する。FOXと協力して、ライブバルブテクノロジーを備えた高性能オフロード向けサスペンション「HOSS」システムをアップグレード。サスペンションなどのセンサーは、毎秒数百回独立して路面状態をモニターし、それに応じてサスペンションを調整する。BFグッドリッチ製のタイヤは、米国で生産されているSUVの中で最大サイズの「37x12.50R17LT」を装着している。

フォード・ブロンコ・ラプターフォード・ブロンコ・ラプター

◆最大出力400hp超の3.0リットルV6ツインターボ

ブロンコ・ラプターには、最大出力400hpを超える専用チューンの3.0リットルV型6気筒ガソリンツインターボ「EcoBoost」エンジンを搭載する。砂漠の高い気温に耐えるように設計されたインタークーラーとエア誘導システムを備えており、史上最も強力なブロンコになるという。

トランスミッションは、強化された10速ATの「SelectShift」を組み合わせた。ブロンコ初のアクティブバルブテクノロジーを採用したデュアルエキゾーストシステムは、等長パイプを使用して排気音を追求する。このシステムにより、ドライバーは、ノーマル、スポーツ、クワイエット、バハを含む4つの排気モードが選択できる。

ブロンコ・ラプターには、あらゆる地形を通過することを目指して、「Modes Terrain Management System」を搭載する。選択できる7つの走行モードには、ターボアンチラグキャリブレーションを作動させて、高速での砂漠走行でのパフォーマンスを引き上げるバハモードがある。牽引性能も向上。トレイルコントロール、トレイルターンアシスト、トレイルワンペダルドライビングも装備されている。

フォード・ブロンコ・ラプターフォード・ブロンコ・ラプター

◆高性能モデルらしい専用のエクステリア

ブロンコ・ラプターは、高性能モデルらしい専用のエクステリアとした。「フォードパフォーマンス」製のスチール製フロントバンパーには、牽引フックやオフロードでのクリアランスを高めるための脱着式バンパーエンドカバー、LEDフォグランプ、オフロードランプを装備する。

ボンネットは成形コンパウンド製。ボンネットの左右にあるラプターのロゴは、ツインターボのパワーを誇示している。ベース車両の新型ブロンコの特許取得済みの「オフロードモジュラーデザイン」を活用し、フロントとリアクォーターパネル、フェンダー、フェンダーフレアなどを専用パーツに変更した。フェンダーは拡幅されており、全幅はおよそ250mmワイドになった。

フルデジタルの12インチクラスターには、専用のパフォーマンスビューを追加した。スワイプ機能を備えた12インチのタッチスクリーン付きの「SYNC4」、インフォメーションオンデマンドパネル、強化された音声認識を含めたハイパッケージが標準装備された。360度の表示機能を備えたカメラも採用している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサス『LM』対抗!これがメルセデスベンツ最高級ミニバン、『Vクラス』後継の最終デザインだ
  2. 下請法が「取適法」に…2026年1月施行の改正ポイントは?
  3. 「完璧なフルモデルチェンジ」三菱『デリカミニ』が2代目に! 可愛さも機能も大幅進化で「後世に受け継がれる名車」と話題に
  4. 販売わずか3年の希少車種、「角目」のいすゞ『117クーペ』【懐かしのカーカタログ】
  5. トヨタの新型『ヤリスセダン』がタイで登場!「アティブ HEV」にはGRスポーツも
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る