ルノーの新型SUV『オーストラル』、24.3インチディスプレイ採用…内装スケッチ公開

前席の乗員にコックピット感覚を与えるダッシュボード

2つのスクリーンを持つL字型デジタルディスプレイ

OSはグーグルの「Android」を採用

3種類のハイブリッドをラインナップ

ルノー・オーストラル の内装スケッチ
ルノー・オーストラル の内装スケッチ全 8 枚

ルノーは1月26日、『カジャー』の後継SUVとして、現在開発を進めている新型SUVの『オーストラル』(Renault Austral)のインテリアスケッチを公開した。

◆前席の乗員にコックピット感覚を与えるダッシュボード

ダッシュボードはスリムで幅広く、ドアパネルと一体デザインとした。これにより、前席の乗員にコックピット感覚をもたらすことを狙う。ドアパネルに高さを持たせたのは、乗員に安心感を与えるためだ。

インテリアはモジュール設計とした。複数の収納エリアがあり、大型のスライド式アームレストが装備される。コンソールには、2つの大きな収納部分と、スマートフォンを置くための場所がある。スマートフォンを誘導充電することもできる。室内の収納スペースは、合計で30リットル以上とした。

トランスミッションのトンネルをなくし、後席スペースを拡大する。荷室のスイッチ操作によって、後席をスライドさせ、折りたたむことが可能。前席と後席の乗員が、コミュニケーションを取りやすいように、シートを設計したという。

ルノー・オーストラル の内装スケッチルノー・オーストラル の内装スケッチ

◆2つのスクリーンを持つL字型デジタルディスプレイ

ダッシュボードには、2つのスクリーンで構成されるL字型のデジタルディスプレイ「OpenR」をレイアウトする。縦長の12インチスクリーンは、ダッシュボード中央に配置された。ドライバーの正面には、12.3インチのディスプレイが組み込まれる。

2つの画面の大きさは、合計で24.3インチ( 774平方cm)に及ぶ。表示領域を最大化し、特別な没入型体験を実現するのが狙いだ。ルノーによると、市場で最大のスクリーンのひとつになるという。

ダッシュボードには、高度なマイクロブラインド技術を導入した反射防止コーティングによって、バイザーを廃した。ダッシュボードのスクリーンには反射防止コーティングが施され、コンピューターのプライバシースクリーンと同じマイクロブラインドテクノロジーを採用した。これにより、メーターを日光から保護するバイザーを不要にしている。

ルノー・オーストラル のプロトタイプルノー・オーストラル のプロトタイプ

◆OSはグーグルの「Android」を採用

スマートフォンと同様に、「OpenRLink」システムはグーグルの「Android OS」で実行されるため、「Googleマップ」などのアプリが標準で組み込まれる。Googleの検索機能も付く。グーグルの「AndroidAuto」とAppleの「CarPlay」も利用できる。

このOpenRLinkシステムには、ルノーの「イージーリンク」の開発や顧客のフィードバックから得られたノウハウが生かされている。シンプルな操作性が重視されており、通常必要な機能の9割は、1回か2回クリックするだけで、画面に表示されるようにした。

ステアリングホイールのデザインにもこだわったという。運転する喜びとメーターの視認性を両立するのが狙いだ。ステアリングホイールは、センターコンソールをできるだけスリムにするために、多くのスイッチを付けた。また、大型のデジタルディスプレイを見やすくするために、正方形に近いステアリングホイールを採用している。

ルノー・オーストラル のプロトタイプルノー・オーストラル のプロトタイプ

◆3種類のハイブリッドをラインナップ

オーストラルのパワートレインは、ガソリンハイブリッドのみをラインナップする。パワートレインは、最新世代の「E-TECH」ハイブリッド、12Vマイルドハイブリッドテクノロジーを備えた1.3 リットル直列4気筒ガソリンターボ「TCe」エンジン、48Vマイルドハイブリッド技術を備えた1.2リットルTCeガソリンターボエンジンで構成される。

このうち、E-TECHには、ルノーグループが開発した電動化テクノロジーを採用する。E-TECHは、ルノーのエンジニアリングによって開発され、多くの特許を取得しており、ルノー日産三菱アライアンスで、構造部品を共用している。

オーストラルの場合、E-TECHハイブリッドのCO2排出量は105g/km(WLTPサイクル)に抑えられる。また、オーストラルの複数のハイブリッドパワートレインの中で、最もパワフルな仕様は最大出力200hpを引き出す予定だ。

《森脇稔》

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