VW『ID.5』に299馬力ツインモーター搭載の「GTX」、生産開始

『ID.4 GTX』に続くGTX第2弾モデル

スポーティさを強調したエクステリア

0-100km/h加速は6.3秒

1回の充電での航続は最大490km

フォルクスワーゲンのドイツ・ツヴィッカウ工場で生産を開始した ID.5 GTX
フォルクスワーゲンのドイツ・ツヴィッカウ工場で生産を開始した ID.5 GTX全 19 枚

フォルクスワーゲンは1月27日、新型EVの『ID.5』をベースにした高性能モデル、『ID.5 GTX』(Volkswagen ID.5 GTX)の生産をドイツ・ツヴィッカウ工場で開始した、と発表した。

◆『ID.4 GTX』に続くGTX第2弾モデル

「GTX」はパフォーマンスとデザインを重視し、「GTI」やプラグインハイブリッド車(PHV)の「GTE」と並んで、フォルクスワーゲンのEVのトップパフォーマンスモデルに位置付けられる。ID.5 GTXは、すでに欧州で発表されている『ID.4 GTX』に続く、GTX第2弾モデルとなる。

ID.5 GTXは、フォルクスワーゲングループの新世代EV向け車台「MEB」をベースに、デュアルモーター4WDシステムを搭載する。フル電動SUVクーペとして、エレガントなデザインと強力なツインモーター+4WDを採用しているのが特長だ。

また、フルコネクテッドEVを標榜しており、無線でソフトウェア更新を受信できるという。車両が他車やインフラと通信を行う「Car2X」テクノロジーも搭載している。

フォルクスワーゲン ID.5 GTXフォルクスワーゲン ID.5 GTX

◆スポーティさを強調したエクステリア

エクステリアは、専用デザインのバンパーでスポーティさを強調した。「IQ.Light」と呼ばれるLEDマトリックスヘッドライトは、インテリジェントハイビームを内蔵する。3D LEDテールライトも標準装備されており、外観をさらにダイナミックにしている。

「VDM(Vehicle Dynamics Manager)」は、EVパワートレインとシャシーの制御システムをネットワーク化する。オプションの「アダプティブDCC」シャシーでは、さらにドライビングダイナミクスが引き上げられるという。Dモードで惰性走行し、Bモードで減速時のエネルギーを回生する。

前面空気抵抗を示すCd値を0.27とした。この低い抗力係数は、効率を高め、航続を拡大する。エアロダイナミクス性能は、テールゲート一体スポイラーなどで追求された。フロントの電動冷却エアベントは、最適な空気の流れを確保するために、必要な場合にのみ開く。

フォルクスワーゲン ID.5 GTXフォルクスワーゲン ID.5 GTX

◆0-100km/h加速は6.3秒

フロントアクスルとリアアクスルの両方に電気モーターを搭載する。このツインモーター+4WDにより、強力な走行性能、優れたトラクション、スポーティなハンドリングを実現している、と自負する。

ベース車両のID.5のリアアクスルのモーターに加えて、ID.5 GTXではフロントアクスルにもモーターを搭載する。駆動方式は、4WDだ。ツインモーターとインテリジェントに制御されたAWDを組み合わせた。

フロントのモーターは、強力なトラクションが必要な場合などに、瞬時に作動する。走行モードの「トラクション」を選択した場合、常時AWDになる。システム全体のパワーは299psで、0~100km/h加速を6.3秒で駆け抜ける。

フォルクスワーゲン ID.5 GTXフォルクスワーゲン ID.5 GTX

◆1回の充電での航続は最大490km

前後アクスルの間に蓄電容量77kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載する。1回の充電での航続は、最大490km(WLTPサイクル)。充電出力135kWの急速充電に対応しており、320kmの航続に必要なバッテリー容量を、約30分で充電できる。

新しい「ID.ソフトウェア3.0」を採用する。無線による更新と追加機能のアクティブ化が可能で、ソフトを常に最新の状態に保つことができる。新しいID.ソフトウェア3.0は、「ハロー、ID」と呼びかけると作動する自然な音声コントロールなど、さまざまな改良が施される。これで学習が可能になり、クラウドからの情報にオンラインアクセスできるようになるという。

充電パフォーマンスもアップデートされる。また、群データを利用した「トラベルアシスト」などの先進運転支援システム(ADAS)により、さらにリラックスした予測的な運転が可能になるという。メモリ機能を備えた新しいオプションの「パークアシストプラス」は、リクエストに応じてパーソナライズされた駐車プロセスを実行する、としている。

《森脇稔》

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