アストンマーティン DBX に最強の「707」、V8ツインターボは707馬力に強化

0-100km/h加速は3.3秒

空力性能を引き上げた専用のエクステリア

スポーティ&ラグジュアリーなインテリア

アストンマーティン DBX 707
アストンマーティン DBX 707全 11 枚

アストンマーティンは2月1日、SUVの『DBX』(Aston Martin DBX)の高性能グレード、「DBX 707」を欧州で発表した。DBX 707は、世界で最もパワフルなラグジュアリーSUVを標榜する。

◆0-100km/h加速は3.3秒

パワートレインは、4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを専用チューンして搭載した。ボールベアリングターボチャージャーを採用するなどして、最大出力は157psプラスの707ps、最大トルクは20.4kgmプラスの91.8kgmを獲得する。

トランスミッションは、新開発の湿式クラッチを備えた9速ATだ。この9速ATは、従来型のトルクコンバーター式のATよりもトルク伝達容量が大きく、迅速にギアチェンジが行えるという。シフトフィールも改善されており、高速化とダイレクト感が高まり、コントロール性とレスポンスの向上を実感できる、と自負する。

「GT Sport」と「Sport+」モードでは、「Race Start」が選択できる。これにより、発進加速性能を引き上げた。4WDシステムのトランスファーケースのアクティブロジックも改良し、ドライブラインとESPシステムの協調性とコントロール性を改善した。これにより、0~100km/h加速は3.3秒と、1.2秒の短縮を果たした。

アストンマーティン DBX 707アストンマーティン DBX 707

カーボンセラミックブレーキを標準装備する。フロントが420mm径、リアが390mm径のディスクと6ピストンキャリパーを採用し、4輪合計でバネ下重量を40.5kg削減した。さらに油圧系のサイズやブースターチューンも見直して、ブレーキフィールとレスポンスを向上させた。メインクーリングインテークとアンダーフロアから空気を取り込んで、ブレーキの冷却性能も引き上げている。

DBX707には、新バージョンの電動LSD「e-diff」を採用した。このディファレンシャルは、91.8kgmの最大トルクに耐えられるよう強化されるとともに、最終減速比を3.07から3.27にローギアード化した。これにより、9速トランスミッションによる効率やクルージング時の洗練性を維持しながら、低速ギアからの加速力とギア固定時のレスポンスが向上しているという。

◆空力性能を引き上げた専用のエクステリア

エクステリアは、フロントに大型フロントグリルと新設計されたデイタイムランニングライト、新しいエアインテーク、ブレーキ冷却ダクト、新しいフロントスプリッターを採用した。サテンクロームグリルは、強化されたV8エンジンと9速トランスミッションの冷却性に配慮して、開口部を拡大した。このフロントグリルには、ダブルベーンと6本の水平バーが配されている。

アストンマーティン DBX 707アストンマーティン DBX 707

ダークサテン・クローム・ウィンドウサラウンドと新しいルーバーのボンネットブレードは、フロントグリルやグロスブラックのスプリッター、これと連続するグロスブラックのサイドシルとコーディネートが図られた。サイドシルは、彫刻的なフォルムに仕立てられた。DBX707には、ソフトクローズドアを採用している。

リアは、ルーフに新形状のリップスポイラーを追加した。これにより、揚力を抑えて高速安定性を向上させている。また、ツインリアディフューザーを大型化して、新しい大径4本出しエキゾーストシステムとの外観上のバランスも追求した。新しいエキゾーストシステムは、サテンブラック仕上げとして、ディフューザーのグロスブラックと対比させた。エキゾーストシステムに専用チューニングを施し、独特のサウンドを生み出すという。新形状のリアバンパーには、一体型クオーターパネルベントを組み込んでいる。

22インチホイールとタイヤを標準装備した。テクスチャードブラックまたはダイヤモンド旋削仕上げのサテンブラックの23インチアルミホイールがオプションで選択できる。

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◆スポーティ&ラグジュアリーなインテリア

インテリアには、スポーツシートを標準装備している。コンフォートシートは、無償オプションで選択できる。オプションで、16ウェイの電動調整機能と、前後のシートヒーターが装備できる。

インテリアは、3種類から選択できる。標準仕様の「Accelerate Sport」は、レザーとアルカンターラの組み合わせ。オプションの「Comfort」と「Inspire Sport」は、フルセミアニリンレザーを採用した。ヘッドレストのアストンマーティンのウイング刺繍、シート中央より下のコントラストストライプ、シートバック、ベースクッションのパーフォレーションパターンなどが特長になる。

ダーククローム仕上げが施されたスイッチギアを採用し、ブライトクロームとカーボンファイバーをオプション設定する。トリムは、ピアノブラックウッドが標準で、カーボンファイバーとブロンズメタルメッシュ仕上げがオプションで選択できる、としている。

《森脇稔》

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