トヨタ タンドラ 新型、ハイブリッドで砂漠レースをサポート…シカゴモーターショー2022で提案へ

TRDが設計したロングストロークサスペンション

夜間のオフロード走行に対応した装備を追加

最大トルク80.6kgmのハイブリッド「TRDプロ」がベース

トヨタ TRD デザート・チェイス・タンドラ
トヨタ TRD デザート・チェイス・タンドラ全 19 枚

トヨタ自動車の米国部門は2月7日、新型『タンドラ』(Toyota Tundra)をベースにした砂漠レースのサポートカー仕様、「TRDデザート・チェイス・タンドラ」を2月12日、米国で開幕するシカゴモーターショー2022に出展すると発表した。

◆TRDが設計したロングストロークサスペンション

TRDデザート・チェイス・タンドラは、新型タンドラのオフロード性能を証明するのが狙い。そこで、トヨタモータースポーツガレージのマーティシュ・ヴェルター氏と協力し、新型タンドラをベースにした砂漠レース向けサポート車両を開発した。これまでで最もタフで、最も能力があり、最も先進的なタンドラ、と自負する。

砂漠を舞台としたオフロードレースは、専用のピットレーンとパドックを備えたサーキットレースとは異なり、修理や調整などのメンテナンスは、サポート車両に乗ったチームスタッフが行う。サポート車両は砂漠レースにとって重要な役割を担っており、本格的なオフロード性能が求められる。

TRDデザート・チェイス・タンドラには、TRDが設計したロングストロークサスペンションが取り付けられた。TRDのノースカロライナ部門でデザインされ、製造されたワンオフのワイドボディキットを追加し、迫力を増している。

◆夜間のオフロード走行に対応した装備を追加

多くのオフロードレースは、夜まで続くことが多く、照明が重要になる。暗い夜の砂漠を照らすために、TRDデザート・チェイス・タンドラには、後方と横を照らすリジッドライトと、最大8つのライトを装着できるフロントのリジッドライトバーが採用された。ライトバーは電動調整式で、ルーフラインよりも下げることで、風切り音を低減し、エアロダイナミクス性能を高めることができるという。

荷台には、カスタムメイドのロールバー、カスタムマウントのオフロードジャック、CO2ボトル、燃料&水タンク、2つのロールバーに取り付けられたスペアタイヤ、ARB TredProリカバリボードが装着された。ボディカラーは明るいホワイトで仕上げられている。

さらに、バネ下の重量を減らすために、軽量の18インチ鍛造アルミホイールを装着した。37インチのオールテレーンタイヤを組み合わせている。

◆最大トルク80.6kgmのハイブリッド「TRDプロ」がベース

TRDデザート・チェイス・タンドラのベースは、オフロード仕様の「TRDプロ」グレードだ。パワートレインは、新型タンドラシリーズに標準設定の排気量3445ccのV型6気筒ガソリンツインターボエンジンではなく、ハイブリッドの「i-FORCE MAX」のみとなる。このパワートレインは、従来型タンドラの「iForce」の後継。従来型のiForceは、5.7リットルのV型8気筒ガソリン自然吸気エンジンで、最大出力は381hp、最大トルクは55.5kgmだった。

これに対して、新しいi-FORCE MAXは、ダウンサイズの排気量3445ccのV型6気筒ガソリンツインターボエンジンに、モーターを組み合わせる。モーターは、エンジンと10速オートマチックトランスミッションの間にレイアウトされた。モーターは、10速ATを介して、パワーを効率的に伝達する。エンジンの始動、EVモード走行、電気アシスト、エネルギー回生は、ハイブリッドコンポーネントを通じてのみ行われる。

新しいi-FORCE MAXパワートレインは、最大出力437hp/5200rpm、最大トルク80.6kgm/2400rpmを獲得する。従来型のiForceの5.7リットルから、エンジン排気量をおよそ2.2リットル縮小。それでいて、2個のターボとモーターにより、パワーは56hp、トルクは25.1kgm引き上げられた。2400rpmという低回転域で得られる80.6kgmの最大トルクが、オフロード走行を支援するという。

《森脇稔》

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