フィスカー、3万ドル切る新型EVを予約開始 2024年から米国で納車

コンパクトな5人乗りの都市型EV

シャープの親会社で「iPhone」の生産を請け負うフォックスコンと共同開発

2023年内にPEARの生産を米国で開始する計画

フィスカー PEAR のティザー写真
フィスカー PEAR のティザー写真全 6 枚

フィスカー(Fisker)は2月15日、新型EVのフィスカー『PEAR』の予約を米国で開始した、と発表した。現地ベース価格は2万9900ドル(約345万円)で、2024年から米国で納車を開始する予定だ。

◆コンパクトな5人乗りの都市型EV

PEARは、『オーシャン』に続くフィスカーの2番目の市販モデルになる。PEARとは、「パーソナル・エレクトリック・オートモーティブ・レボリューション」の略だ。フィスカーによると、PEARはデザインやインテリアの機能性、コネクティビティなどのユーザーエクスペリエンスの面で、新基準を標榜。独自のデザインと革新性を備えている、と自負する。

また、PEARは、コンパクトな5人乗りの都市型EVになる。コンセプトは、「アジャイルなアーバンEV」だ。持続可能性やテクノロジー、デザインをデジタル接続させ、PEARに融合する。直感的なコントロール、スポーティな走行性能、豊富なストレージスペース、そして自動車業界初の装備を採用するという。

フィスカーPEARの予約は2段階に分けて行う。最初の予約は、250ドル(約29万円)をデポジットとして預ける。第2の予約でのデポジットは、100ドル(約12万円)だ。現地ベース価格は2万9900ドル(約345万円)。フィスカーの最初の市販車、電動SUVのオーシャンの米国でのベース価格は、3万7499ドル(約430万円)。このオーシャンと比較すると、PEARはリーズナブルな価格を実現した、と自負する。

フィスカー PEAR のティザー写真フィスカー PEAR のティザー写真

◆シャープの親会社で「iPhone」の生産を請け負うフォックスコンと共同開発

フィスカーはPEARの開発にあたって、フォックスコン・テクノロジー・グループ(鴻海科技集団)と提携を結んだ。両社は、次世代EVを開発・生産するプロジェクトで協力していく。

フォックスコン・テクノロジー・グループは、台湾に本拠を置く。Apple社の「iPhone」の生産を請け負っており、シャープの親会社としても知られている。両社の提携では、共同で新しいセグメントの次世代EVとして、PEARを共同開発する。さらに、両社は提携を生かして、PEARをフォックスコン・テクノロジー・グループで生産する。

フィスカーのヘンリック・フィスカーCEOは、「PEARは、美しくデザインされた手頃な価格の都市型モビリティで、最新のテクノロジーを搭載する。ラインナップを拡大することは、フィスカーにとってエキサイティングだ」と語る。

フィスカー PEAR のイメージスケッチフィスカー PEAR のイメージスケッチ

◆2023年内にPEARの生産を米国で開始する計画

提携に基づき、フィスカーとフォックスコン・テクノロジー・グループは、共同でPEARのプロジェクトに投資する。また両社は、新しい軽量プラットフォームの「FP28」を共同開発していく。

さらに両社は、PEARのプロジェクトを推進するために、米国と台湾にプログラムマネジメントオフィスを設立した。プログラムマネジメントオフィスが、設計、エンジニアリング、購買、生産に関する業務を調整する。

フィスカーPEARは米国オハイオ州で生産され、当初は年間で25万台以上の生産を目指している。北米、ヨーロッパ、中国、インドを含むグローバル市場への投入を計画している。米国オハイオ州の生産拠点の場所を決定した後、両社は2023年第4四半期(10~12月)、PEARの生産を開始する計画だ。

フィスカー PEAR のティザー写真フィスカー PEAR のティザー写真

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  3. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  4. 朝までこの恐怖に耐えられるか?…三和交通タクシーでいく心霊スポットツアー2025【夏休み】
  5. シートに座ると自動で送風開始、取り付け簡単「クールカーシート」2モデルが発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る