異例ずくめ北京冬季五輪が閉幕…“黒子”に徹したトヨタやパナソニック[新聞ウォッチ]

北京オリンピック閉会式
北京オリンピック閉会式全 2 枚

新型コロナウイルスが世界的に流行する中で、17日間の激戦を繰り広げていた冬季オリンピック競技北京大会が幕を閉じた。

最終日の2月20日に行われたカーリング女子の決勝では、日本は英国に敗れて銀メダルとなったが、日本選手団のメダル数は18個(金3、銀6、銅9)を獲得、冬季五輪では過去最多だったという。

きょうの各紙も「北京五輪」に多くのページを割いて、スポーツ面や社会面などでは滑って転んで、笑って泣いた感動の“名場面”などを振り返る記事が際立つ。一方、1面などには「閉幕異例続き、コロナ下薬物疑惑も」(朝日)や「岐路の五輪閉幕、揺らいだ公平性政治色濃く」(毎日)などのタイトルで、「平和の祭典」のあり方が問い直される大会となったとも報じている。

日経も「政治利用傍観したIOC」の見出しで「雪と氷の上の戦いに手に汗を握る一方で、国や体制の違いから生じる対立に冷たい汗をかく大会だった」として、分断の時代に「平和の祭典」が果たすべき役割とは何かと問いかけている。

また、中国政府の人権問題など競技とは別の要素に注目が集まる異例の大会となったことで、きょうの産経は「スポンサー企業にとっては積極的な情報発信ができない悩ましい大会となった」などと取り上げている。大会支援の動きを強めれば人権軽視と映る恐れがあり、ボイコットすれば巨大な中国市場を敵に回しかねないからだが、「板挟みの中、トヨタ自動車やパナソニックなど日本のスポンサー各社は表に出ることを控え、大会期間中も運営を支える“黒子”に徹した」とも伝えている。強行開催された昨夏の東京五輪に続いて、北京冬季五輪も感動を与えてくれたアスリートの活躍ぶりとは裏腹に、運営面では何とも後味がすっきりしない幕切れのようにも思えた。

2022年2月21日付

●北京五輪閉幕、カーリング「銀」日本勢メダル冬季最多18個(読売・1面)

●トヨタ春闘見えにくさに拍車、ベア要求明かさず「全組合員平均」も示さず(朝日・22面)

●風知草、外環道陥没核心の問題(毎日・2面)

●五輪閉幕企業に明暗(産経・8面)

●共同通信世論調査、3回目接種「遅い」73%、物価高「打撃」77%、内閣支持率横ばい56%(東京・3面)

●押して懐かし復刻駅スタンプラリー(東京・24面)

《福田俊之》

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