釧網本線のSL列車、3月13日までDL牽引を継続---C11の不具合究明が難航

釧路川を渡る標茶行きの『SL冬の湿原号』。根室本線釧路~東釧路。2015年3月8日。
釧路川を渡る標茶行きの『SL冬の湿原号』。根室本線釧路~東釧路。2015年3月8日。全 8 枚

JR北海道は2月21日、釧網本線の『SL冬の湿原号』について、3月に入ってもディーゼル機関車(DL)による運行を継続すると発表した。

牽引するC11形蒸気機関車171号機(C11 171)では1月15日、左右の各蒸気室に主シリンダーとともに収められたピストン弁のパーツで、シリンダーへ供給される蒸気の漏れを防ぐ「ピストリング」が割損していたことが判明。1月26日に新規に造り直したものに交換したが、1月28日には左側蒸気室のものが割損した。

蒸気室やピストン弁の構造。蒸気室やピストン弁の構造。

最初に割損したものは通常と異なる業者が異なる材料で、造り直したものは通常の業者により同じ材料で製作されたが、原因の究明は難航しており、3月4~6・11~13日運行分もディーゼル機関車が牽引することになった。

最初に損傷したピストンリングの割損部(左の黄色枠部)と損傷したピストンリングの破片(右)。最初に損傷したピストンリングの割損部(左の黄色枠部)と損傷したピストンリングの破片(右)。造り直したものの、割損したピストンリング(左の黄色枠部)と心棒に焼き付いて外れたメタル。造り直したものの、割損したピストンリング(左の黄色枠部)と心棒に焼き付いて外れたメタル。

3月13日乗車分までは2月22日5時から窓口限定で指定席券(530円)が発売されるが、3月18日以降の乗車分については発売が見合わされる。

《佐藤正樹》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 中国マイクロEV『小馬』10万台を販売した「かわいいペット」戦略
  3. 快進撃のヤマハ、次は「親しみやすいスーパースポーツ」で勝負!?「鈴鹿8耐2025」注目の1台
  4. ホンダ『プレリュード』新型、インドネシアでは「オールブラック」なプロトタイプを初公開
  5. 「日本版より洒落てる」2026年モデルの米国版トヨタ『カローラ』発表に、日本のファンも注目
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る