震度6強で脱線の東北新幹線復旧のめど立たず、月内の全通絶望的[新聞ウォッチ]

地震で電柱が傾いた東北新幹線
地震で電柱が傾いた東北新幹線全 3 枚

震度6強を観測した地震が宮城県や福島県などを直撃してから一夜が明け、被害状況が少なからず明らかになってきた。

きょうの各紙にも「震度6強インフラ打撃」(朝日)や「3人死亡、207人けが」(毎日)、「首都圏など停電一時210万戸」(東京)などと、1面や社会面などで報じているが、やはり気掛かりなのは、読売などが1面トップで取り上げている脱線した東北新幹線の復旧めど。

それによると、東北新幹線は脱線の影響で、3月17日始発から那須塩原~盛岡間で運転を見合わせており、JR東日本によると全線での運転再開は4月以降になる見通しという。那須塩原~盛岡間の少なくとも17か所で、電柱が折れたり、傾いたりしていると発表。高架橋の損傷やレールのゆがみなども見つかり、3月中の全線での運転再開は困難との見方を示したそうだ。

また、激しい揺れに見舞われた地域では、建物などの被害も相次ぎ、高速道路は、東北道など11路線が通行止め。国土交通省などによると、おおむね復旧したものの、常磐道の通行止めは今日の18日まで続く見通しとも伝えている。

さらに、岩手や宮城などの地域の工場も停止が相次ぎ、企業活動にも影響が及んでいるという。このうち、トヨタ自動車は子会社のトヨタ自動車東日本の岩手工場(岩手県金ケ崎町)と宮城大衡工場(宮城県大衡村)の17日昼間の稼働を停止。地震の影響で建物の天井がはがれ、一部の設備に被害が及んでいるためだが、夜からは稼働させたという。

そのトヨタでは、4~6月の世界生産の計画を下方修正すると発表。4月は従来計画より15万台少ない約75万台を見込むほか、5月も従来比で10%、6月は5%、それぞれ減らす方針という。下方修正は「半導体不足に加え、コロナウイルス感染拡大等、数か月先を見通すことが依然難しい状況」というのが理由としているが、米国などがインフレ抑制に向けての利上げの動きや国内では景気回復の足取りが鈍いのも心配だ。

2022年3月18日付

震度6強、M7.3新幹線全通月内は困難、宮城・福島死者3人(読売・1面)

●米0.25%利上げ、年内7回想定、ゼロ金利解除(読売・1面)

トヨタ世界生産計画を下方修正、4~6月(読売・10面)

●20代男書き込み関与か、池袋暴走遺族への中傷事件(朝日・35面)

●トリガー発動待望論強く、過去に混乱政府は慎重姿勢(毎日・8面)

●激震インフラ寸断、トヨタなど工場停止(産経・3面)

●落日の円、125円台視野、国力低下投資意欲をそぐ(産経・9面)

●2022春闘大手企業は「満額回答」でも、原材料高騰、下請け直撃(東京・2面)

●EV販売中国勢ずらり、首位テスラ、トヨタ29位(日経・17面)

●EV電池、ニッケル半減、パナソニック、30年めどに開発(日経・17面)

ホンダ、カナダでHV、1300億円投資、エンジン車工場刷新(日経・17面)

電動バイク、航続100キロ、ヤマハ発、日本勢で初(日経・17面)

《福田俊之》

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