【スーパー耐久】ゴール直前まで続いたバトルを制し、DAISHIN GT3 GT-Rが優勝

2022ENEOS スーパー耐久シリーズPowered by Hankook第1戦鈴鹿
2022ENEOS スーパー耐久シリーズPowered by Hankook第1戦鈴鹿全 17 枚

ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankookの第1戦が3月19・20日に鈴鹿サーキットで行われ、レース終盤まで白熱したトップ争いが繰り広げられたST-Xクラスは、No.81 DAISHIN GT3 GT-Rが優勝を飾った。

今年も、開発車両で構成されるST-Qクラスをはじめ、全9クラスが設けられているが、各サーキットのピットガレージに収まりきらないくらいの参戦台数になり始めてきたこともあり、今季は全7大会のスケジュールを組み、第2戦富士24時間耐久と最終戦の鈴鹿5時間耐久を除いては、不参加クラスを設け、各チームが不自由なくピットを使えるなどの調整が行われた。なお、今回の開幕戦ではST-4クラスが不参加となり、残る8クラスが鈴鹿サーキットに集結した。

この中でも最高峰のST-XクラスはNo.16 ポルシェセンター岡崎 911GT3Rがポールポジションを獲得。レース序盤はNo.31 DENSO LEXUS RC F GT3と接戦を繰り広げたが、徐々に16号車のポルシェ『911GT3R』がリードを築いていき、開始から2時間が経過したところでは、2番手以下に対して30秒以上の差をつけた。

これに対し、レース後半になって着実に追い上げてきたのが、昨年の富士24時間ウィナーである81号車の日産『GT-R NISMO GT3』。Aドライバーの大八木信行が第1スティントを務めると、そこから青木孝行、坂口夏月、藤波清斗とバトンをつなぎ、残り1時間15分というところで、16号車の3秒後方まで接近した。

その後は、こう着状態がしばらく続いたが、残り1時間を切ったところで他クラスのアクシデントを避けてペースが落ちた16号車を81号車が捉え、トップが入れ替わった。

それでも16号車のアンカーを務めた上村優太は諦めずに追い上げを再開。一方、トップを走る81号車の藤波も燃費走行を強いられており、思うようにペースを上げられずにいた。両者のバトルはしばらく続いたが、残り20分を切ったところで、16号車が再逆転を果たし、81号車を引き離しにかかった。

これで勝負アリかと思われたが、ゴールまで残り15分となった124周目のヘアピンで16号車が他クラスのマシンと接触。ボンネットがめくれ上がったほか、右フロント部分も大きく破損してしまい、ピットに戻ってリタイアとなった。

「ずっと(燃料が)2周足りないと言われていて、燃費走行をしていた」という81号車の藤波は、ライバルの脱落を知ると、すぐに給油のためピットイン。コースに復帰した後も、着実な走りをみせ、132周でトップチェッカーを受けた。2位にはNo.23 TKRI 松永建設AMG GT3、3位には31号車のレクサス『RC F GT3』が続いた。

SUPER GTのGT300クラスでも大活躍中の藤波は「ずっと燃費を気にしながらで、16号車と争っていたときも、ずっと燃費を絞る設定で走っていました。最後トップに立ててからは、安全策ということで、もう一度給油しました。こ自分にとっても勉強になりましたし、ういうレースをして優勝に導けたというのは本当に嬉しいです。次の富士24時間も優勝を狙っていきたいです」と、このレースを経験し、さらに自信を深めていた様子だった。

この他、ST-ZクラスはNo.885 シェイドレーシングGR SUPRA GT4、ST-TCRクラスはNo.75 Team Noah HONDA CIVIC TCR、ST-1クラスはNo.2 シンティアム アップルKTM、ST-2はNo.225 KTMS GR YARIS、ST-3クラスはNo.52 埼玉トヨペット GB クラウン RS、ST-5クラスはNo.72 OHLINS Roadster NATSが、それぞれクラス優勝を果たした。

またスーパー耐久機構が認めた開発車両が参戦するST-Qクラスには、昨年から登場している水素エンジン搭載のNo.32 ORC ROOKIE Corolla H2 conceptをはじめ、5台がエントリーした。レース中は大きなトラブルに見舞われる車両もなく、全車が完走を果たした。

《吉田 知弘》

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