日産、全固体電池の試作生産設備を公開…2028年度実用化へ

全固体電池の積層ラミネートセルを試作生産する設備
全固体電池の積層ラミネートセルを試作生産する設備全 29 枚

日産自動車は4月8日、全固体電池の積層ラミネートセルを試作生産する設備を初公開した。

全固体電池は、電気自動車(EV)の普及を促進させるゲームチェンジャーとなる技術として期待されている。従来比で約2倍となる高いエネルギー密度や、優れた充放電性能による大幅な充電時間の短縮、さらにはより安価な材料の組み合わせによるバッテリーコストの低減等により、ピックアップトラックなども含めた幅広いセグメントへの搭載が期待され、EVの競争力を高める。

日産は、2028年度までに自社開発の全固体電池を搭載したEVを市場投入することを目指し、同電池の量産化に向けたパイロットラインを2024年度までに横浜工場内に設置する予定だ。今回公開した試作生産設備では、パイロットラインで量産試作を行う仕様の材料、設計、製造プロセスの検討を行う。なお、同社は、全固体電池は2028年度に1kWhあたり75ドル(約9300円)、さらにその後はEVがガソリン車と同等のコストレベルとなる65ドル(約8000円)まで低減可能なポテンシャルがあると考えている。

日産では、試作生産設備を総合研究所(神奈川県横須賀市夏島)内に設置し、全固体電池の技術開発を推進していく。

《纐纈敏也@DAYS》

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