【トヨタ bZ4X/スバル ソルテラ】デンソーの各種電動化製品を搭載

電流センサー
電流センサー全 5 枚

デンソーは航続距離延長や充電時間短縮、バッテリー長寿命化など、電気自動車(EV)の実用性向上に貢献する製品を開発。各製品は、5月12日発売予定のトヨタbZ4X』および2022年半ばに発売予定のスバルソルテラ』に採用される。

[写真:トヨタ bZ4Xとスバル ソルテラ]

新開発の電動化製品は、電流を検知する電流センサー、充電・電力変換・電力分配の各機能を集約したESU(Electricity Supply Unit)、大気中の熱をエアコンの熱源とする高効率エコヒートポンプシステム、乗員の膝元を温める輻射ヒーター。その他にも、電池の温度・電圧を検知するセンサー、電池の状態をモニタリングする電池監視ECU、情報を集約しエネルギーを制御するBEV ECUなども採用されるほか、BluE Nexusの新型eAxleに同社製のインバーターが搭載されている。

内燃機関を持たないEVはバッテリーが唯一のエネルギー源。必要なエネルギーを最小化すること、効率良くエネルギーを回収し使い切ることが実用性の向上につながる。デンソーは、車両全体での効率的なエネルギーマネジメントを目指し、車両状態のモニタリングや、効率的なエネルギーの制御・活用といった視点から技術開発に取り組んでいる。

エネルギーを最大限に活用するためには、車両の状態を正確に詳しく把握することが重要となる。bZ4Xおよびソルテラは、バッテリーの充放電電流を検知する電流センサーと、充電・電力変換・電力分配の機能を担うESUを新製品として採用。これらの製品を通じて得た車両情報を効率的なエネルギー制御に利用する。

電流センサー

従来製品で搭載していたICの刷新と、製品体積が増える要因となる磁気コアを使用せずに電流を検知するコアレス式の採用により、電気自動車に必要な±1200Aレンジの大電流への対応を可能にしながら、製品体積で40%の小型化も実現する。また、測定誤差発生の要因となる磁化の影響を受けにくい磁気平衡式を採用することで、電流の検知精度を高めた。

ESU(Electricity Supply Unit)

バッテリーへの充電を制御する充電統合ECUや、豊田自動織機のAC充電器・DCDCコンバーターなど電気自動車に欠かせない製品群をワンユニット化。小型・軽量化により搭載可能なバッテリーの容量が増え、航続距離の延長や、居住空間の拡張に貢献する。また、急速充電への対応により、充電時間の短縮にも寄与する。

エネルギーを効率的に制御し、活用することがEVの実用性向上につながる。bZ4Xおよびソルテラは、少ない電力で効率よく大気の熱をくみ上げ、暖房に活用する高効率エコヒートポンプシステムを新製品として採用。また、bZ4Xは乗員の膝元を温める輻射ヒーターも採用する。

高効率エコヒートポンプシステム

世界初の走行中除霜機能を実現。走行廃熱や暖房熱を活用した除霜により、冬場の着霜環境下における電費性能を大幅に改善する。また、緻密なサイクル制御と多機能弁(MCV-e)を活用した放熱量の調整機能により、冷凍サイクルを簡素な構成のレシーバーサイクル化することに成功。一般的なヒートポンプシステムで用いられるアキュムレーターサイクルとの比較で、冷房性能の向上と、冷凍サイクル内の大幅な部品点数削減を実現する。

冷却水を制御する多機能弁(MCV-e)により、「高温水回路」「低温水回路」「冷凍サイクル」の熱連携を実現。各水回路の機能統合によりシステムを簡素化することで、品質の確保と、多様なニーズへの拡張性の向上を実現する。高性能小型チラーにより電池冷却の性能が向上し、電池の長寿命化に貢献。また、電池の急な温度上昇を抑えることでエネルギー出力を保持し、高速走行時など電池温度の変化が著しい環境下でも効率的なエネルギーの使い切りを実現する。

輻射ヒーター

ヒーター表面からの輻射熱により効率的に乗員のみを温め、ヒートポンプシステムと併用することで車両全体の空調エネルギーを低減し、暖房使用時の航続距離延長に貢献する。ヒーター表面には薄膜フィルム構造を採用し、約1分間で100度以上まで昇温し、乗員の膝元を素早く温める快適性と、ヒーター表面に人体が接触すると瞬時に表面温度を50度以下まで下げる世界初のヒーター構造と制御技術により安全性を両立。人体の接触を感知して発熱を止めるセンサーもフィルムに内蔵し、乗員が長時間ヒーター表面に接触し続けるような場合でも、安全性を確保する。

《纐纈敏也@DAYS》

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