潔さ! 50周年を迎えるホンダ シビック…オートモビルカウンシル2022

ホンダ(オートモビルカウンシル2022)
ホンダ(オートモビルカウンシル2022)全 22 枚

ホンダは、今年で発売から50周年を迎える『シビック』をテーマに、オートモビルカウンシル2022に出展した。初代の潔いほどのシンプルさが新鮮だ。

ホンダブースに展示しているシビックは2台。1972年に発売された1169ccの2ドアは最初期型だ。4輪市場に本格参入を目指すホンダが「世界市民のベーシックカー」を目指して開発した記念すべき車。タイヤを四隅に配置した台形デザインやFF横置きエンジン、ストラット方式4輪独立懸架サスペンションなど、様々な先進技術を導入した。発売後5年で生産累計100万台、現在では歴代シリーズ累計2700万台以上の大ヒット作となった。

この2ドアを改めて眺めると、実にシンプルで機能美にあふれていることが伝わってくる。全長3405mmは現在の軽自動車規格とほぼ同じという小柄なボディ。しかし台形だから家族でゆったりと乗れるし、ハッチバックで利便性も良い。最高出力は60馬力ながら重量は625kgと軽量で、最高速度は145km/hであった。

昨年、ツインリンクもてぎ(現モビリティリゾートもてぎ)にあるホンダコレクションホールで開催された「シビックワールド」は、同施設でこれまであった企画展の中ではトップクラスの入場者数があったという。「最初に買ったのがこのシビックだったんだよ」。妻と子供に嬉しそうに話す父親の姿もあったそうだ。それだけ長く愛されてきたシビックである。オートモビルカウンシルでもそんな家族連れが訪れるかもしれない。

もう1台の展示は、1970年代後半から80年代前半にかけてレースで活躍した初代『ヤマトシビック』(1984年)。本田技術研究所の社内クラブ「チームヤマモト」から参戦した車両だ。富士スピードウエイ「グランチャンピオンシリーズ」のサポートマイナーツーリングレースに挑戦した。この個体は78年から活躍した車両の最終型で、83年にはチャンピオンを獲得。テープで止められたフェンダーミラーや、傷のあるバンパーなど往時のバトルをしのばせている。

また、2021年のF1世界選手権に参戦した『レッドブルレーシングホンダRB16B』(トルコGPスペシャルカラー)を展示。当初、日本GPでファンに感謝を伝えるために準備していた特別カラーリングだったが、中止となったためにお披露目できず。しかしその後のトルコGPでダブル表彰台を獲得したマシン。日本のファンに向けた「ありがとう」が伝わってくる。

《嶽宮 三郎》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. ホンダ『プレリュード』新型、ホームページで先行公開…発売は9月
  3. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  4. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
  5. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  5. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
ランキングをもっと見る