リマックのハイパーEV『ネヴェーラ』、最終ウインターテスト完了…間もなく納車開始へ

世界限定150台を生産する予定

最高速412km/hを可能にする1914hpの4モーター

回生ブレーキとブレンボ製カーボンセラミックブレーキを併用

リマック・ネヴェーラ
リマック・ネヴェーラ全 10 枚

リマック・アウトモビリは4月11日、新型ハイパーEVのリマック『ネヴェーラ』(Rimac Nevera)が、最終ウインターテストを完了した、と発表した。

写真:リマック・ネヴェーラ

◆世界限定150台を生産する予定

ネヴェーラは2018年春、ジュネーブモーターショー2018で初公開されたコンセプトカー、『C_Two』の市販モデルだ。ネヴェーラとは、リマックが本拠を置くクロアチア近くの地中海で発生する嵐に由来している。ネヴェーラは、世界限定150台を生産する予定だ。

最終ウインターテストは、最初の量産車の納車に向けて実施され、スウェーデンの北極圏近くにあるピレリの「ソットゼロセンター」で、2週間かけて行われた。現地では昼間の気温が高いため、気温が下がる夜間を中心に、ABSやESP、トルクベクタリングなどのテストに取り組んだ。

すでにネヴェーラは、何年にもわたるシミュレーションとテストを受けており、米国と欧州のホモロゲーションテストにも合格した。今後数か月以内に、全世界の顧客に向けて、納車を開始する予定だ。制御システムがあらゆる条件で機能することを保証するために、スウェーデンでのウインターテストは行われた。

また、推奨される冬用タイヤのピレリ「Pゼロウィンター」を装着して、走行テストも行われた。このタイヤは、ピレリがリマックが共同開発し、サイドウォールには、専用タイヤであることを示すマークが添えられる。

リマック・ネヴェーラリマック・ネヴェーラ

◆最高速412km/hを可能にする1914hpの4モーター

ネヴェーラのモノコックには、カーボン製ルーフ、バッテリーパック、リアのカーボンサブフレームが組み込まれており、自動車向けとしては世界最大級の単一カーボンファイバー構造とした。単体重量は200kg以下で、2200枚のカーボンファイバー層と222枚のアルミインサートを使用して、バッテリーを保護する。

H字型にレイアウトされた6960セルのリチウムマンガンニッケルバッテリーは、蓄電容量が120kWh。バッテリーを車両床下中央の低い場所に搭載することで、低重心を追求する。前後重量バランスは48対52とした。1回の充電での航続は、およそ547kmに到達する。

ネヴェーラには4個のモーターが搭載されており、4輪を個別に駆動する。4個のモーターは合計で、1914hpのパワーと 240.6kgmのトルクを引き出す。1914hpのパワーは、内燃エンジンを搭載した標準的なスーパーカーの3倍の出力という。前輪と後輪はそれぞれ、シングルスピードギアボックスに接続されている。

ネヴェーラの動力性能は、0~96km/h加速が1.85秒。最高速は412km/hに到達する。静止状態から161km/hまでの加速タイムは4.3秒。静止状態から300km/hには9.3秒で到達する。

リマック・ネヴェーラリマック・ネヴェーラ

◆回生ブレーキとブレンボ製カーボンセラミックブレーキを併用

「全輪トルクベクタリング2 (R-AWTV 2)」システムは、ESCやトラクションコントロールシステムに代わり、グリップとトラクションを強化する。R-AWTV 2 システムは、4輪に供給されるトルクの量を調整することにより、道路やサーキットの状況に応じた最適なレスポンスを可能にする。R-AWTV 2 は、4輪に伝達するトルクの正確なレベルを毎秒100回以上計算し、トルクレベルを調整する。

ブレーキペダルフィールシミュレーターを備えた電気油圧式ブレーキブースターは、バッテリー、パワートレイン、ブレーキの状態に応じて、制動力を調整する。たとえば、バッテリーが熱限界に近い場合は、摩擦ブレーキを通じて運動エネルギーを消費。摩擦ブレーキが高温になっている場合は、より多く回生ブレーキを作動させる。

電気モーターによる最大300kWの回生ブレーキに加えて、390mm径の ブレンボ製カーボンセラミックブレーキディスクと6ピストンキャリパーによって、強力なストッピングパワーを追求した。電子制御ダンパーとアクティブライドハイト調整機能を備えたダブルウィッシュボーンサスペンションは、スムーズで快適な乗り心地、ボディコントロール、機敏なハンドリングの組み合わせを可能にするという。

ネヴェーラでは、7種類のドライビングモードが切り替えられる。「SPORTモード」はスロットル、ブレーキ、サスペンション、ステアリングの応答をシャープにする。「DRIFTモード」は後輪により多くのトルクを配分して、パワースライド状態を維持しやすくする。「COMFORTモード」は、リラックスした乗り心地、効率性、スポーツドライビングのバランスを取る。

「RANGEモード」は、バッテリーの充電状態を考慮しながら、最大の航続を達成できるようにする。「TRACKモード」では、ドライバーが車両の性能を最大限に活用できるようにする。2つの 「CUSTOMモード」により、ドライバーは事前に設定した好みのパフォーマンス特性にアクセスできるという。

《森脇稔》

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