【D1GP 第1戦】GR86でいきなりベスト8進出!素性を活かすマシンメイキングに迫る…Team TOYO TIRES DRIFT

D1GP Rd.1 FUJI / Team TOYO TIRES DRIFT
D1GP Rd.1 FUJI / Team TOYO TIRES DRIFT全 38 枚

4月23日に富士スピードウェイで開幕した「D1グランプリシリーズ」。富士スピードウェイでの開催は2017年以来6年ぶりの開催となり、決勝トーナメントのベスト8は24日に開催される「モーターファンフェスタ」の1コンテンツとして開催されるイレギュラーな形式となった。

注目は多くのD1GPファンが応援するTeam TOYO TIRES DRIFT。昨年までのドライバー・チーム体制に変更はないものの、新車トヨタ『GR86』を2台投入。昨年までGRスープラを駆っていた川畑選手、そして先代の86(ZN6)をドライブしていた藤野選手が揃って新車へとスイッチした。

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車両製作は藤野選手が率いるWISTERIA。事前のシェイクダウンでも「街乗りできるくらいドリフトしやすい!(川畑選手)」と飛び出すほど仕上がりもよく、朝方の練習走行で一部トラブルがあったものの単走に間に合うように無事に修理が完了した。

そして決勝進出を争う単走では藤野選手が見事に優勝川畑選手も4位に入り見事にベスト16へと進出。ベスト16でも僅差ながら2台とも勝ち進み、ベスト8への進出を決めた。

ドリフトの競技車両として定番のパーツで作り込まれたパッケージングは信頼度も高く、強力なトラクション・加速性能は他のD1マシンには驚異となりそうなポテンシャルだ。そこで同チームのGR86について詳細をレポートしていく。

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はじめに、エンジンはトヨタ製の直列6気筒エンジン「2JZ-GTE」をベースに、HKS製「3.4L KIT」で排気量をアップ。ハイカムはHKS製をチョイスしている。タービンはGarret製「G40」をマッチングして、エキゾーストマニホールドはRトラック製のワンオフモデル。約800~900馬力を目標にチューニングされている。

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駆動系はORC製のクラッチとサムソナス製シーケンシャルドグミッションを装着。デフにはSKINNY製クイックデフ(ウィンターズ製の強化版)が組合され、競技中のスムーズなファイナルギアの変更に対応。昨今のドリフトマシンでは定番のメイキングだ。

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足回りも定番パーツが奢られており、フロントタイヤのキレ角アップのために、ワイズファブ製のサスペンションシステム(アーム・ナックル・ハブキャリア)を搭載。サスペンションはタイムアタックマシン~ドリフトマシンまで支持率の高い「DG-5」のオリジナルスペックが装着された。ブレーキはWinmax製で、リアはツインキャリパー仕様。ホイールにはレイズ製「グラムライツ 57CR」をマッチングする。

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エクステリアはTRA京都製「PANDEM ワイドボディキット」で大幅にワイドボディ化、リアにはローマウントのウイングをセットする。室内はワンオフのロールゲージが張り巡らされておりガッチリ補強。加えて、HPI製のラジエターはリアのトランク内にレイアウトすることで、重量配分の最適化を狙っている。

インテリアはバケットシートが装着されており、BRIDE製「XERO CS」を装着。さらにAIM製オールインワンメーターをセットすることで、全てが集約されておりドライビングに集中できる環境が整えられている。

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加えて、2022年シーズンからD1GPでは使用できるタイヤのレギュレーションが大きく変更された。具体的には転がり抵抗(グリップダウン方向)が設定されており、同チームもレギュレーションに準じて使用タイヤを変更。昨年まで使用していたドリフトに特化したスペックの「PROXES R888RD」がレギュレーション上NGとなったため「PROXES R888R」へとスイッチした。

24日にはベスト16が開催予定で、新車GR86のいきなりの優勝の可能性も十分に考えられる。また、カラーリング・スタイリングともに似通う2台の見分け方は「横浜トヨペット」のロゴがついているマシンが川畑選手とのこと。今シーズンも注目間違いないTeam TOYO TIRES DRIFTの走りに期待しよう。

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《後藤竜甫》

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