メタバースはクルマ体験の新しい入口…BMW×TOKYO FM

BMWの井上朋子氏
BMWの井上朋子氏全 3 枚

BMWが、TOKYO FMとのコラボレーションで、メタバース空間からのラジオ番組「TOKYO FM Holiday SPECIAL Drive through the New World~#JOY MOVES ME~」を4月29日、公開生放送でオンエアする。

番組では、パーソナリティの浜崎美保がMetaが提供するメタバースサービス「Horizon Workrooms」とVRヘッドセット「Meta Quest 2」を使って、予め募集された番組リスナーとメタバース内で交流しながら、生放送を行い、その模様をYouTubeライブでも配信する。

今回のこの企画の意図について、ビー・エム・ダブリュー株式会社ブランドコミュニケーション・マネージャーである井上朋子氏にうかがった。

---:今回、BMWがメタバースでラジオという取り組みを行った理由は?

井上氏(以下敬称略):メタバースという取り組み自体に新しさや先進性があって、同時に我々が今一番推してる電気自動車の先進性や「これからのクルマ」みたいなところと親和性が非常に高かったからです。

それとラジオはクルマのドライバーで聞いている方が多いメディアでもあり、そこの親和性も鑑みて、今回この「ホリデースペシャル」でコラボレーションさせていただきました。

---:この企画の発想はBMWと、Tokyo FMのどちらから出てきたのでしょうか。

井上:元々Tokyo FMとMetaの方で動きがあって、「ホリデースペシャル」は我々が提供する番組なので、一緒にやらせていただくことにして、番組の中身や今回のような体験会とかPR効果については後でプランを描いていきました。

---:今後、メタバースにどのようなことを期待されますか?

井上:我々がやるかは別として、メタバースはいろんなことができるだろうと期待しています。実は私自身もトライアルでなんですけど、マイクロソフトのHoloLens2を使ったMR(Mixed Reality:現実空間にCGを投影し、そのCGを手で操作できる)のコンテンツを試験的に作ったことがあるんです。

クルマにはいろんなセンサーやカメラを搭載しています。それらを(何のためにどこに積んでいるかを)可視化するというか、HoloLens2のヘッドセットをつけてクルマにMRでCGを投影したら、どういう仕組みで安全性能を実現しているかが判るみたいなコンテンツです。

でも実際にそれを全国に広げようとなると、コンテンツの開発に非常にコストがかかるので、予算的に難しかった。制作期間も非常に長く半年くらいかかりました。半年でもミニマムくらい。半年かかると昨今いろんな情勢の移り変わりが激しいので、ビジネスの状況も変わっちゃう。

その辺を短縮して、コストが安くフットワークの軽い取り扱いやすいデバイスというか、ガジェットになればいいなとは思っています。

---:マイクロソフトのHoloLens 2は非常に高価なので、今回のQuest2くらいのものだと展開はしやすいかもしれませんね。

井上:今回のような企画だと、エンターテイメント要素の方がおそらく強いのかなと。先ほどのHoloLens 2みたいに、本当に車を購入するためのツールとして使うのはもっと先の話でしょうから、その手前で、ちょっとエンタメ性が高くて、でも車との価値観を共有できたり、実現可能かはわかりませんがバーチャルドライビングみたいなものとか、新たに車を体験する別の入り口みたいな感じでコンテンツを作れたら面白いのかなと思っています。

TOKYO FM Holiday SPECIAL Drive through the New World~#JOY MOVES ME~
●日時:4月29日(金)13時00分~16時55分
●パーソナリティ:浜崎美保
●ゲスト:SAM(ダンスクリエイター・TRF)、ELLY/CrazyBoy
●コメントゲスト:中尾明慶
●プログラム
・ELLYによるバーチャルワンポイントダンス
・SAM & ELLYのダンストークセッション
・リアルタイムEV試乗レポート
・GWのオススメお出かけスポット紹介

《根岸智幸》

メディアビジネスコンサルタント、ソフトウェアエンジニア、編集者、ライター 根岸智幸

メインフレームのOSエンジニアを皮切りに、アスキーで月刊アスキーなど15誌でリブート、リニューアル、創刊を手がける。クチコミグルメサイトの皮切りとなった「東京グルメ」を開発し、ライブドアに営業譲渡し社員に。独立後、献本付き書評コミュニティ「本が好き!」の企画開発、KADOKAWA/ブックウォーカーで同人誌の電子書籍化プロジェクトなど。マガジンハウス/ananWebなどWebメディアを多数手がけ、現在は自動車とゲーム、XRとメディアビジネスそのものが主領域。 ・インターネットアスキー編集長(1997-1999) ・アスキーPC Explorer編集長(2002-2004) ・東京グルメ/ライブドアグルメ企画開発運営(2000-2008) ・本が好き!企画開発運営(2008-2013) ・BWインディーズ企画運営(2015-2017) ・Webメディア運営&グロース(2017-) 【著書】 ・Twitter使いこなし術(2010) ・facebook使いこなし術(2011) ・ほんの1秒もムダなく片づく情報整理術の教科書(2015) など

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る