フィアット 500 シリーズ、オープンエアで楽しむ「甘い生活」…欧州設定

ジェラートホワイトのボディカラー

500のパワートレインはマイルドハイブリッド

500Xには新開発の48ボルトハイブリッド搭載

0-100km/h加速は500Xシリーズ最速

フィアット 500X「ドルチェヴィータ」(欧州仕様)
フィアット 500X「ドルチェヴィータ」(欧州仕様)全 10 枚

フィアット(Fiat)は4月27日、欧州向けの『500』と『500X』に、「ドルチェヴィータ」を設定すると発表した。

◆ジェラートホワイトのボディカラー

「Dolcevita(ドルチェヴィータ)」は、イタリア語で「甘い生活」を意味する。フェデリコ・フェリーニ監督の伊映画『La dolce vita』(1960年、邦題『甘い生活』)で一躍広まったこの言葉は、大人のアバンチュールを象徴したもので、快楽主義的な志向を指している。

両ドルチェヴィータは、爽快なオープンエア走行を追求しており、500はベージュのキャンバストップの「カブリオ」がベース、500Xにはアイボリーカラーのソフトトップが装備された。ボディカラーは、どちらも「ジェラートホワイト」だ。

500のインテリアは、フラウレザーとホワイトの500ロゴ入りアイボリーシートやウッドパネルを装備した。500Xのインテリアには、アイボリーカラーのソフトタッチシートやホワイト仕上げのダッシュボードを採用している。

フィアット 500「ドルチェヴィータ」(欧州仕様)フィアット 500「ドルチェヴィータ」(欧州仕様)

◆500のパワートレインはマイルドハイブリッド

500のパワートレインはマイルドハイブリッドだ。最新の1.0リットル直列3気筒ガソリン「FireFly」エンジン(最大出力70hp/6000rpm、最大トルク9.4kgm/3500rpm)に、12ボルトの「BSG」(ベルト一体型スタータージェネレーター)、電気モーター、蓄電容量11Ahのリチウムイオンバッテリーを組み合わせている。

BSGシステムはエンジンに直接取り付けられており、補助装置もベルトによって駆動する。BSGは、ブレーキおよび減速中のエネルギーを回収し、蓄電容量11Ahのリチウムイオンバッテリーに蓄える。この電力はピーク時に3.6kWの出力を発揮し、加速時などにエンジンをアシストする。

このエンジンには、ストップ&スタートモードが付く。30km/h以下の低速域では、エンジンを停止できる。ハイブリッドシステムに関する情報を表示するモニターには、ドライバーにそのことを知らせる。ストップ&スタートモードは、エンジンをスムーズに再始動する。

高速道路などでの低負荷走行時に、エンジンを停止するコーストモードも採用した。リチウムイオンバッテリーがすべてのサービスに電力を供給し、ドライバーが車両を完全に制御できるようにしている。

フィアット 500X「ドルチェヴィータ」(欧州仕様)フィアット 500X「ドルチェヴィータ」(欧州仕様)

◆500Xには新開発の48ボルトハイブリッド搭載

500Xには、新開発の48ボルトハイブリッドを採用する。エンジンは、新世代の1.5リットル直列4気筒ガソリンターボ「FireFly」で、最大出力130hp 、最大トルク24.5kgmを発生する。48ボルトのハイブリッドシステムのモーターは最大出力20hp。新開発の7速デュアルクラッチオートマチックトランスミッションを組み合わせる。

このハイブリッドは、ガソリンエンジンとモーターを完全に切り離し、モーターのみで走行できるフィアットとしては最初のハイブリッドだ。ハイブリッドシステムには、EVモードで車両を発進させるための「BSG」電気モーターと、車両の効率とダイナミクスを向上させるeモーターの2種類のモーターを搭載している。

WLTPサイクルでは、走行時間の最大47%でエンジンをオフにできる。都市部での走行に限れば、この割合は62%に上昇する。その結果、この新しい48ボルトハイブリッドは、WLTPのシティサイクルにおいて、19.6km/リットルを実現しており、ディーゼルエンジンよりも燃費性能の高いガソリンエンジンになるという。

◆0-100km/h加速は500Xシリーズ最速

また、このハイブリッドは、500Xシリーズのラインナップの中で最も動力性能に優れる。eモーターが瞬時にトルクを伝達し、0~100km/h加速は9.4秒で駆け抜ける。また、e-モーターは、寒冷時に燃焼エンジンをサポートし、低温の車両でも最大の効率を達成できるようにした。この機能により、触媒のウォームアップがスピードアップされ、燃費とCO2排出量の点でさらにメリットがあるという。

ハイブリッドシステムは、EVモードでの発進時、スムーズかつ静かで、ガソリンを消費しない。そのまま、フルエレクトリックモードで走行し続けることができる。バッテリーからの電力を「e-creeping」機能に使用して、渋滞時もモーター走行だけで進むことも可能だ。

駐車時には、前進の1速または後進の「e-parking」で、EVモードが利用できる。さらに、ハイブリッドシステムは、ブレーキ時などの減速時に、エネルギーを回収する、としている。


《森脇稔》

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