インパクトレンチ? いえ200-6700Nmを制御できる電動トルクレンチです…ジャパントラックショー2022

トラック用の電動トルクレンチ
トラック用の電動トルクレンチ全 10 枚

見た目は電動インパクトレンチかと思ったら、電動トルクレンチだった。HYTORC(ハイトーク)の日本法人であるユネックスのブースは、大型車両や重機などにも使える電動トルクレンチが展示されていた(ジャパントラックショー2022)。

トルクの調整や測定値を確認するコンソールトルクの調整や測定値を確認するコンソール

電動式だがリチウムイオンバッテリーを利用するので、もちろんコードレスだ。バッテリーは18Vと36Vのモデルがあり、締め付けトルクはモデルごとに異なる。小型では202~945Nmまで対応するものから1085~6779Nmまで対応する大型モデルまでラインナップされている。トルク設定は1Nm単位。締め付けトルクの設定や測定値は、スピードガンのように本体後ろに取り付けられた液晶ディスプレイとボタンで行う。

スマホアプリも用意され、本体とはBTによってつながる。この場合、アプリからトルクの設定や測定も可能だ。ボルトごとに規定値トルクになったかを確認することもできる。

アプリはナットごとの締め付け状態をモニタしたり、記録をとったりが可能アプリはナットごとの締め付け状態をモニタしたり、記録をとったりが可能

HYTORCは、油圧式トルクレンチやエアートルクレンチなども扱うトルクレンチの老舗だ。トルクレンチ以外では特殊なナット(グリップタイトナット)も興味深い。このナットは、締め付け反力を抑える治具がワッシャとしてナットと一体化している。

電動トルクレンチでも治具がいらない特殊ナット電動トルクレンチでも治具がいらない特殊ナット

電動トルクレンチなどは、締め付け時の反力によって本体が逆回転方向に動いてしまい、正確なトルクが測りにくい。そのため、となりのボルトなどを支柱として反力を抑える治具がついたアダプターといっしょに使う。グリップタイトナットでは、ボルトと同軸のナット+特殊ワッシャにより普通の円筒形のアダプターで正しい締め付けが可能だ。治具を使う方式はその固定方法によって締め付けトルクに誤差が生じやすい。グリップタイトナットならば締め付けするボルトとナットを基準とするため、より正確な締め付けが可能だ。


《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
  3. 航続262kmの新型電動バイクが約10万円から、ビンファストが2モデル発表
  4. 【フィアット 600ハイブリッド 新型試乗】意外にもBEV版よりスムースで快適! 価格にも「親近感」…島崎七生人
  5. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  3. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
ランキングをもっと見る