三菱 アウトランダーPHEV の「進化」ポイントをじっくり…人とくるまのテクノロジー2022

アウトランダーPHEVの進化ポイント:人とくるまのテクノロジー2022
アウトランダーPHEVの進化ポイント:人とくるまのテクノロジー2022全 6 枚

人とくるまのテクノロジー展2022」に出展する三菱自動車は、新型『アウトランダーPHEV』に関する技術展示をメインとしていた。各種技術について説明員も配置されているが、ポスター展示の前には受話器とタブレットが設置してあった。

[写真:アウトランダーPHEVが置かれた三菱自動車の展示]

受話器をとると、オフィスで待機しているエンジニアや開発者につながり、タブレットのテレビ電話経由で質問することができる。「人とクルマのテクノロジー展」の主役はサプライヤーだ。OEMメーカーといえども決して巨大ブースを構えるわけではない。技術イベントなので、製品や技術をピンポイントで訴求できる。逆に言えば、多数の製品や技術の網羅的な展示、大人数の説明員の投入は難しい。

現場エンジニアとダイレクトにコミュニケーションができる三菱自動車のリモート説明員はいいアイデアかもしれない。

実際の解説ポイントは、アウトランダーPHEVの先代と新型の進化した点だ。バッテリーは、300V13.8kWhから350V20kWに拡大された。増加は電力量にして約44%アップとなる。増量できたのはセルを角型から薄型のラミネートセルに変更し、パック形状も縦長から横幅を広げた。パックそのものの厚さも90mmと薄型とした。

バッテリーの温度管理システムも進化している。先代がファンによる空冷だったものを冷媒によるヒートシンク冷却にした。ファンがなくなったのでパックの大型化にもつながった。温度管理の能力アップにより充放電によるバッテリー劣化をさらに抑えることにもなる。

アウトランダーPHEVのボディ骨格(参考画像)アウトランダーPHEVのボディ骨格(参考画像)

バッテリーの容量アップにともない、インバーターやバッテリーのパワー管理ユニットの制御も変更された。燃費や航続距離を伸ばすこと、より走りをなめらかにするため、EV走行をなるべく増やす制御を行う。

電子制御によるS-AWCは、EV走行のレンジ拡大によって、より細かい姿勢制御が可能になっている。


《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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