日本にはないはず、いすゞ MU-X が横浜に…人とくるまのテクノロジー2022

日本未導入MU-Xとは? 人とクルマのテクノロジー展20220
日本未導入MU-Xとは? 人とクルマのテクノロジー展20220全 5 枚

各社の最新技術が集う「人とくるまのテクノロジー展」のいすゞブースは、大型CNGトラックや『BEVエルフ』などのパネル展示の前にSUVらしきクルマが展示されていた。『MU-X』(ミューエックス)という日本未導入の車両だ。

エンジンは小型トラック『エルフ』にも搭載される4JJ1型ディーゼルエンジンをベースにした4JJ3。駆動方式は4WD。排気量は2.9L。最高出力は140kW、最大トルク450Nm。乗車定員は7名となっており、外観などから国内での分類はSUVだが、MU-XはPPV(Pickup truck based Passenger Vehicle)に分類される。ベースはピックアップトラックだが、荷台部分を取り除いて乗員用のキャビンを載せた構造の車両だ。

いすゞMU-Xはオーストラリアやシンガポールで人気いすゞMU-Xはオーストラリアやシンガポールで人気

いすゞは『D-MAX』というピックアップトラックを海外市場に展開している。ピックアップトラックの本場、北米はもちろん、英国・欧州、東南アジア、オーストラリアなどで販売されている。展示のMU-Xはオーストラリアやシンガポールなどで人気だという。じつは、D-MAXのようなピックアップトラックは、近年ASEAN諸国では、「高級車」として裕福層が購入している。背景は、気候変動や原生林開発による洪水被害がある。

集中豪雨などで都市部でも道路がすぐに水没してしまうタイ、インドネシア、カンボジアといった国では、メルセデスやレクサスなど高級セダンはすぐに使い物にならなくなる。4WDでタイヤサイズも大きいピックアップ車は、水没道路でも移動が可能だ。そのため、現地の裕福層や政府高官などがD-MAXやフォードを自家用車として選ぶのだ。

MU-Xは、3列シートのSUVとして十分なサイズもある。D-MAXのように荷台もないので乗用目的にも都合がよいだろう。なお、タイやオーストラリアで販売しているため、展示車も右ハンドルだった。


《中尾真二》

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