ニュルブルクリンク24時間、アウディ R8 が優勝…上位をメルセデスAMGと分ける

アウディ15号車(ニュルブルクリンク24時間耐久レース2022)
アウディ15号車(ニュルブルクリンク24時間耐久レース2022)全 20 枚

ニュルブルクリンク24時間耐久レース(Nurburgring)、記念すべき第50回レースの決勝が5月28~29日に競われ、最も長い距離を走ったのは#15:アウディスポーツ・チームフェニックスのアウディ「R8 LMS GT3 Evo II」(Audi R8)だった。

【画像全20枚】

“世界最大の草レース”と呼ばれることもあるニュルブルクリンク24時間耐久レース。いっぽう戦いの場となるニュルブルクリンク北コースは、“緑の地獄”と呼ばれる過酷なサーキットだ。さまざまなクラスのさまざまなマシンが繰り広げる熱戦を23万人のファンがアイフェルの森で見守った。

総合優勝は#15:アウディスポーツ・チームフェニックス、R8 LMS GT3 Evo II(SP9クラス)を駆ったロビン・フラインス、ケルビン・ファン・デル・リンデ、ドリス・ヴァントール、フレデリック・ヴェルビッシュ組だった。

レース中、天気はおおむね好天だったが、終盤になって、短い時間ながらも強いにわか雨がコースの何箇所かで降り、これがレースをいっそう盛り上げた。アウディスポーツでカスタマーレーシングのヘッドを務めるクリス・ラインケは、今回の勝利には特別な意味があるという。「強い神経が求められた。終盤はコースにいるドライバーに加えて、ピットのメカニック、エンジニア、戦略スタッフたちが、変化する状況に対応しなければならなかった」と語る。各チームにとってタイヤ選択が重要になり、メルセデスベンツでは“ギャンブル”だったと振り返っている。

またアウディは、今回のニュルブルクリンクは“24時間のスプリントレース”だったとする。なぜなら、優勝した15号車の周回数159周は、同じアウディが2014年に記録した周回記録と同じだったのだ。15号車は22番手からスタート、ペナルティを課せられることも、大きなコースアウトもなく24時間レースを走り切った。平均速度は167.289km/h。ファン・デル・リンデ、ヴァントール、ヴェルビッシュはアウディで2度目の優勝、フラインスは初めての優勝、アーンスト・モーザー率いるフェニックスがアウディと組んでの優勝は4回目だ。直近10年でアウディの総合優勝は6回目。

2位と3位にはメルセデスAMGチームゲットスピードのメルセデスAMG「GT3」(SP9クラス)の2台が入った。2位は#3:アダム・クリストドーロウ、マクシミリアン・ゲッツ、ファビアン・シラー組(トップと同一周回、23秒276遅れ)、3位は#4:マロ・エンゲル、ジュール・グーノン、ダニエル・ジュンカデラ組(トップと同一周回、3分33秒519遅れ)だった。上位8位までをアウディとメルセデスAMGの4台ずつで分け合った。

日本メーカー最高位は総合43位、#83:トーヨータイヤwith Ring Racingのトヨタ「GRスープラGT」(SP10クラス)で136周を走ったミハエル・ティシュナー、アンドレアス・ギュルデン、ハイコ・テンゲス組だった。

主なリザルト
1位 #15 Audi Sport Team Phoenix / Audi R8 LMS GT3 Evo II / SP9クラス 159周
2位 #3 Mercedes-AMG GT3 / Mercedes-AMG Team GetSpeed / SP9クラス +23秒276
3位 #4 Mercedes-AMG GT3 / Mercedes-AMG Team GetSpeed / SP9クラス +3分33秒519
43位 #83 Toyota GR Supra GT4 / TOYO TIRES with Ring Racing / SP10クラス 136周


《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
  2. さらなる人馬一体へ!NDロードスター用「リビルトエンジン」発売、価格は65万7800円
  3. マツダの新型SUV『EZ-60』すでに4万台の予約殺到! SNSでは「マツダ復権か??」「日本でも売るべき」など話題に
  4. BMW、ケージ構造でヘルメット不要の電動スクーター『ビジョンCE』発表へ…IAAモビリティ2025
  5. ホンダ『オデッセイ』専用コンソールボックス「オデュッセイヤ」発売、高級感と機能性のプレミアム仕様
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る