ホンダ シビック 新型にレーサー、高性能な「Si」ベース…5万5000ドルから

NSXのグローバル生産拠点でホワイトボディから組み上げ

市販モデルと同じ1.5リットルターボエンジン

軽量ステアリングホイールやデータロガー

ホンダ HPD シビック Si FE1
ホンダ HPD シビック Si FE1全 10 枚

ホンダの米国部門は6月15日、『HPDシビックSi FE1』(Honda HPD Civic Si FE1)を発表した。新型『シビック』の高性能グレード「Si」がベースのレーシングカーで、11月から納車予定。ベース価格は5万5000ドル(約735万円)だ。

写真:ホンダ HPD シビック Si FE1

◆NSXのグローバル生産拠点でホワイトボディから組み上げ

ホンダ HPD シビック Si FE1ホンダ HPD シビック Si FE1

HPDとは、ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメントの略で、アメリカンホンダのモータースポーツ部門の名称だ。1993年に設立されたHPDは、ホンダの高性能レースプログラムを統括しており、インディカーやIMSA、オフロードレースまで、さまざまなモータースポーツをサポートする製品を用意している。

HPDシビックSi FE1は、『NSX』のグローバル生産拠点の「パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター」において、ホワイトボディから組み上げられる。この施設では、溶接や塗装、最終組み立て、品質確認に革新的な技術を採用しており、最高レベルの精度とクラフマンシップを備える、と自負する。

新型『シビックSi』をベースに、サンルーフ、防音断熱材、アンダーボディコーティングなどを省いて軽量化を図り、HPD製のFIA(国際自動車連盟)認定のロールケージを組み込んだ。その後、HPD製やその他のブランドのパーツ、安全装備を追加して、レーシングカーに仕立てられる。エンジン、サスペンション、エキゾーストシステム、燃料電池、「Motec」エレクトロニクスパッケージなど、HPDが開発し、公認されたパーツを装着している。HPDのエンジニアによって設計、開発、テストが行われ、HPDが持つ幅広い市販車とレーシングカーのエンジニアリングに関するノウハウが活用されている。

◆市販モデルと同じ1.5リットルターボエンジン

新型シビックの市販モデルと同じ1.5リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンと、HPDによって強化された6速MTを搭載する。パフォーマンスが調整されたレース仕様のECUを採用した。

足回りは、ビルシュタイン/HPD製の倒立ダブルアジャスタブルダンパー、HPD製のキャスターインサート付きフロントキャンバープレート、HPD製のキャンバー調整可能なリアアッパーアーム、HPD製のリアトゥアジャストアームで強化している。

17インチのアルミホイールは、エンケイ製の「RPF1」。ブレーキはウィルウッド製で、キャリパーは6ピストンの軽量仕様、ローターは2ピースのフローティング仕様だ。HPDのステンレス製ブレーキホースも採用した。

◆軽量ステアリングホイールやデータロガー

ホンダ HPD シビック Si FE1ホンダ HPD シビック Si FE1

大容量アルミ製ラジエーター、クスコ/HPD製のレーシングLSD、Borla/HPD製のターボバックデュアルアウトレットエキゾーストを、パワートレインに追加した。バンパーに取り付けられたブレーキ冷却ダクトはHPD製だ。

インテリアには、HPD製の運転席フットレストを装備した。クイックリリース機能付きの軽量アルミ製ステアリングホイール、HPDシートマウント付きレーシングシート、6点レーシングハーネス、車載消火システムはOMP製を装備した。レーシングウィンドウネットも追加している。ディスプレイ関連では、Motec製の「C127」ダッシュデータロガーを装備している。


《森脇稔》

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