アキュラ MDX に頂点、355馬力の「タイプS」…2023年型を米国発売

専用デザインのエアロパーツと大容量ブレーキ

アダプティブダンパーにエアサスの組み合わせは初めて

直噴3.0リットルV6ターボ+「SH AWD」

アキュラ MDX タイプS の2023年モデル
アキュラ MDX タイプS の2023年モデル全 10 枚

ホンダの海外向け高級車ブランドのアキュラは6月23日、『MDX』(Acura MDX)の高性能モデル「タイプS」の2023年モデルを米国市場で発売した。現地ベース価格は、6万7350ドル(約910万円)だ。

◆専用デザインのエアロパーツと大容量ブレーキ

アキュラ MDX タイプS の2023年モデルアキュラ MDX タイプS の2023年モデル

MDXは、アキュラの最上位SUV。その頂点に立つのが、高性能グレードのタイプSで、専用のフロントスプリッターや、エンジンへの空気の流れを約10%増やすオープンダイヤモンドメッシュグリル、ディフューザー、クワッドエキゾーストアウトレットを専用装備する。冷却性向上のために、グリルの隣のサイドベントは、エンジンルーム両側のサブラジエーターに空気を送る。トリムは標準のクロームから、グロスブラックに変更され、高性能モデルらしい専用のエクステリアとした。ボディカラーには、タイプS専用のタイガーアイパールが用意される。

足元には、グリップを引き出す275/40ZR21サイズのコンチネンタル製タイヤに、21インチのシャークグレーまたはベルリナブラックの専用アルミホイールを組み合わせる。このコンチネンタル製タイヤは、「コンチシール」で、釘などによるトレッド面の5mm以下の穴を、シーリング剤が塞いでくれる。また、ホイールには、ロードノイズを低減するためのレゾネーターが付く。

大容量ブレーキには、4ピストンのブレンボ製フロントキャリパーが採用された。トランスミッションは10速AT「クイックシフト」。タイプS専用の「スポーツ+」ドライビングモードを搭載し、シャープなレスポンスを追求する。オプションの「トーイングパッケージ」を選択すると、2.2トン以上の最大牽引能力が可能にする。

◆アダプティブダンパーにエアサスの組み合わせは初めて

アキュラ MDX タイプS の2023年モデルアキュラ MDX タイプS の2023年モデル

インテリアには、専用の内装色とトリムを採用する。レッド、エボニー、新色のライトオーキッドのソフトタッチのミラノレザーシートに、プレミアムブラックのウルトラスエードをアクセントにあしらった。フラットボトムステアリングホイールとタイプSエンブレム、コントラストステッチ、金属製スポーツペダルを装備する。「Acura Precision Cockpit」ディスプレイには、12.3インチのワイドHDセンターディスプレイに「True Touchpad Interface」とともに標準装備されている。

カーブドステッチのアクセントが付く9モードのマッサージフロントシートをオプションで用意した。「ELS STUDIO 3D」プレミアムオーディオシステムは、出力1000W以上、22のディスクリートチャンネル、25のスピーカー仕様となり、アキュラ史上、最も先進的で強力なオーディオシステムになるという。

センサー入力に基づいて減衰力を継続的に調整するアダプティブダンパーシステムに初めて、エアサスペンションが組み合わせられた。これにより、アキュラSUVのパフォーマンスを次のレベルに引き上げた、と自負する。ドライブモードは、ノーマル、コンフォート、インディビジュアル、スノー、スポーツ、タイプS専用のスポーツ+モードに加えて、最低地上高を約50mm引き上げて、段差や雪をクリアするリフトモードの合計7種類を採用した。

◆直噴3.0リットルV6ターボ+「SH AWD」

MDXタイプSのパワートレインは、直噴3.0リットルV型6気筒ガソリンターボエンジンだ。ツインスクロールターボチャージャーが採用されており、最大出力は355hp、最大トルクは48.9kgmを発生する。

他のグレードには、自然吸気の3.5リットルV型6気筒ガソリン「i VTEC」エンジンが搭載される。最大出力は290hp、最大トルクは36.9kgmを引き出す。タイプSでは、排気量を500cc縮小しながらも、ターボで加給することにより、パワーは65hp、トルクは12kgmプラスされている。

駆動方式は、最新の「SH(スーパーハンドリング)AWD」だ。第4世代のSH-AWDは、第3世代のシステムよりも、リアのトルク容量が40%増加し、前後のトルク伝達が30%高速化されている。最新のSH-AWDシステムは、通常の走行状態で最大70%のエンジントルクをリアアクスルに配分する。そのリアアクスルでは、トルクの最大100%を左または右の後輪に継続的に配分できる。これにより、後輪左右のトルク伝達のヨーモーメント効果が増幅され、さらにシャープで正確なターンインを実現するとともに、コーナリング時の安定性を向上させた、としている。


《森脇稔》

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